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第24話『崩れる均衡 ――民と反乱者の狭間で』

王女リュシアが玉座に座り、新たな王としての第一歩を踏み出してから数日。

王都周辺には安堵の空気が漂い始めていた。だがそれは、嵐の前の静けさにすぎなかった。


「北の村で暴動が起きた?」


ユウトの報告に、王座の間が緊張する。

「“真なる王を名乗る者”が現れたと……?」


 


   ◇ ◇ ◇


 


王女即位に反発する一派――かつて王都を掌握していた貴族の残党。

彼らは“血統こそ正義”を掲げ、王女リュシアの即位を否定していた。


「奴ら、まだ諦めてなかったのか……」


レオンは舌打ちし、剣の柄に手をかける。

しかし、リュシアは首を横に振った。


「武力だけでは、国は治まらないわ。民の不安が火種になる。まずは話し合いの道を――」


「姫様、それでは遅すぎるかもしれません」


そう告げたのは、地下施設で保護された元近衛兵たちの代表だった。

彼らの情報によれば、“偽王”を支持する勢力は徐々に拡大しているという。


「争いを恐れて立ち止まれば、国はまた混乱に呑まれます」


 


   ◇ ◇ ◇


 


王宮では緊急評議会が開かれた。

賛成と反対、穏健と強硬、理想と現実がぶつかり合う。


そのとき、ユウトが口を開く。


「民と敵を分けるのは簡単だ。でも、同じように苦しんできた人たちなんだ。

今、俺たちが分断を広げたら……この国は、もう二度と立ち直れない」


沈黙が広がる。


リュシアは深く息を吸い込み、決断を下した。


「私が直接、北の村へ向かいます。偽王を支持する民の前に立ち、王として言葉を届けます」


 


   ◇ ◇ ◇


 


その言葉に、皆がどよめいた。

だがリュシアは微笑みながら言った。


「私は、王として逃げない。誰の声にも、真っ直ぐ向き合うわ」


その背中に、レオンも結月も、そしてユウトも――

確かな決意を感じ取っていた。

最後までお読みいただきありがとうございました!


王女リュシアが即位しても、すぐに平和が訪れるわけではなく、むしろ新たな困難と向き合うことになります。

“偽王”の出現は、かつての王国の罪と希望を象徴する存在かもしれません。


彼女の信念は、揺れる民意に届くのか。

次回は、さらに緊張感のある展開が待っています。どうぞお楽しみに!


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