第15話『目覚める王女の力 ――語られる真実』
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第15話では、王女リュシアが語る異世界〈ティエラ〉の秘密と、政府が異世界の力を利用しようとする真の目的が明かされます。
物語の核心に迫る重要な回です。
これまでの戦いの意味、そしてこれからの旅路に繋がる大切な展開をどうぞお楽しみください。
廃倉庫に仮設された隠れ家は、薄明かりに照らされていた。
ユウトたちの視線の先に、静かに目を開ける王女・リュシアの姿があった。
かつて異世界〈ティエラ〉で民を導いた王女は、かすれた声で言った。
「……私は……まだ、この世界に……縛られていたのね」
「無理はしないで。ここは安全だ。しばらくは動けなくても構わない」
ユウトはそう言いながら、そっと水を差し出す。
「……ありがとう、ユウト。けれど……時間はないの。聞いてほしい。あの世界と、この世界を結ぶ“真実”を」
◇ ◇ ◇
リュシアは、断片的な記憶を手繰るように語り始めた。
「私たちは〈ティエラ〉に選ばれた存在……“世界の継ぎ目”に立つ者だった」
「継ぎ目……?」
「ええ。この現実世界と、あちら側……異世界は、かつて一つだった。長い時の果てに分かれた“双子の世界”。その接点が、あなたたち“帰還者”よ」
ユウト、リクト、結月、そしてリュシア。
皆が異世界で死線をくぐり抜け、こちらに戻ってきた――偶然ではない。
「でもなぜ政府はそんなことを?」
「政府は、“継ぎ目”を利用しようとしている。異世界の力を兵器として取り込み、“異能国家”を築くために……」
それは、まさに異世界で恐れられた“魔術帝国”と同じ構図だった。
◇ ◇ ◇
「……やり直させない。俺たちは、そういう世界を壊すために戦ったんだ」
ユウトの拳が震える。
そのとき、リュシアの胸元に埋め込まれていた“封印石”が淡く光り始めた。
「これは……」
「目覚めたのね、私の“継ぎ手の力”。――今なら、門を開くことができる」
「門?」
「そう。“向こう側”へ渡るための道。もう一度、〈ティエラ〉へ行ける」
◇ ◇ ◇
ユウトたちは戸惑う。
帰還者たちは、異世界で命を削り、ようやくこの世界へ戻ってきたのだ。
今度は自らの意志で、“戻る”のか。
だが、王女は静かに言った。
「向こうに答えがある。今度こそ、二つの世界を繋ぐ“正しい道”を……私たちで探し出すの」
――世界は繋がっている。
そして、断ち切られた絆を再び結ぶ時が来た。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
今回は物語の根幹に関わる“真実”を描きました。
リュシアの“継ぎ手の力”の覚醒は、新たなステージへの扉を開くものです。
次回、第16話では、ユウトたちが再び異世界〈ティエラ〉へ旅立つ決意を固めます。
引き続き応援よろしくお願いいたします。
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