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第103話『決戦前夜 ――迫る影と固められる覚悟』

王都の空は、夜にもかかわらずざわめいていた。

市場の灯火は早くに消え、兵士たちの影が通りを占めている。まるで街そのものが、これから訪れる嵐を予感しているかのようだった。


悠真は拠点となった隠れ家の奥で、仲間たちと最後の打ち合わせをしていた。

机の上には広げられた王宮の見取り図。紙の上を指でなぞりながら、悠真は低く声を落とす。


「敵は必ず王宮を守る。特に“裏切り者”がいる以上、俺たちの動きは筒抜けになる可能性がある。……だが、それでもやらなきゃならない」


沈黙の中で頷いたのは、かつて牢獄で再会した仲間・凛だった。

その目には恐れも迷いもなく、ただ戦う決意が宿っている。


「悠真。……もし、あの人と再び刃を交えることになったら、どうするの?」

凛の問いに、悠真はしばし言葉を詰まらせる。だが、次の瞬間には揺るがぬ声音で答えた。


「……戦う。たとえ、どんな過去があったとしても」


その言葉に場が引き締まる。

仲間の視線は一人ひとりが強い意思を示し、今や誰も後退する気配はなかった。


夜更け。

隠れ家を出ると、冷たい風が頬を打つ。

王宮の尖塔が黒い影となって空に浮かび、その向こうに潜む敵の存在を否応なく感じさせた。


悠真は剣を握り、深く息を吐く。


――決戦は避けられない。

だが、それこそが新しい未来を切り開く唯一の道だ。


仲間たちもまたそれぞれの武器を握りしめ、互いに頷き合う。

その眼差しは恐怖を超え、固く結ばれた絆に満ちていた。


「行こう。すべてを終わらせるために」


静かに告げられた悠真の声が、夜空に響く。

そして一行は、王宮へ向けて歩みを進めた。


嵐の前の静けさの中で、運命の歯車は確かに回り始めていた――。

ここまでお読みいただきありがとうございます!

第103話「決戦前夜」では、いよいよ物語が最終局面へと近づきました。

長い旅路を経て、仲間たちがそれぞれの覚悟を胸に、王宮での決戦に挑む直前――まさに“嵐の前の静けさ”を描きました。


次回、第104話からはいよいよ王宮戦の幕が上がります。

過去の因縁、裏切り者の正体、そして仲間たちの真価……物語の核心が一気に動き出しますので、どうぞご期待ください!


もし少しでも「続きが気になる!」「応援したい!」と思っていただけましたら、ブックマークや評価を押していただけると大変励みになります。

読者の皆さまの応援の声が、物語を紡ぐ力になります。


それでは、また次回の更新でお会いしましょう!

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