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第101話『揺れる戦場 ――決意の刃と選ばれる未来』

王都の大広間に響く、刃と刃がぶつかる甲高い音。

瓦礫の山と化した床に立ち尽くすのは、悠真と、そしてかつての仲間であるハルベルト。二人を取り囲むように、兵士たちと黒衣の一団が睨み合っていた。


「……やはり、お前とは避けられないのか」

悠真は低く吐き出す。

ハルベルトの目はまだ迷いを帯びていた。しかし、その背に黒衣の男が影のように寄り添い、不気味な囁きを落とす。


「彼の力を恐れるな。お前の中の憎悪を解き放てばいい」


その瞬間、ハルベルトの瞳が赤く染まり、魔力の奔流が空気を震わせた。

異世界で共に戦った仲間の姿は、もはや幻影のように遠い。


「来い、悠真! 今こそ決着をつける!」

「……なら、俺も全力で応える!」


二人の刃が交差し、衝撃波が周囲を吹き飛ばす。

兵士たちが悲鳴を上げる中、リナと仲間たちは必死に防御障壁を張り巡らせた。


「悠真……! 彼を、本当に斬ってしまうつもりなの……?」

「違う。――俺は、まだ信じてる!」


悠真の声は鋼のように揺るがなかった。

その刃は殺意ではなく、仲間を取り戻すための覚悟に貫かれていた。


ハルベルトの剣が振り下ろされ、悠真の魔力が弾き返す。

一進一退の攻防の中で、突如、王宮全体が地鳴りを上げた。


黒衣の男が広げた魔法陣が、天井を突き破るほどの光を放ち、王都全域を包み込もうとしていたのだ。


「これは……転移魔法!? いや、それだけじゃない……!」

リナの顔が蒼白になる。

「王都ごと……異界に呑み込むつもりだ!」


混乱の中でも、悠真は一歩も引かずに剣を構え直した。

「ハルベルト! 目を覚ませ! お前はそんな奴の操り人形じゃない!」


その叫びに、一瞬だけハルベルトの瞳に揺らぎが走る。

――友情の残響か、それとも抗えぬ呪縛か。


戦場はなおも荒れ狂い、王都の運命は彼らの手に委ねられていた。

ここまでお読みいただきありがとうございます!

第101話では、ついに悠真とハルベルトの直接対決が描かれました。

かつての仲間との戦いという重い選択を前に、悠真の「信じたい」という想いがどう響くのか――そして王都を覆う巨大な陰謀の行方も気になるところですね。


次回はハルベルトの心の奥に隠された真実と、黒衣の男の正体が大きく物語を揺るがします。ぜひお楽しみに!


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