菊輪稲荷譚
私の住むN市は広い。その外れに住んでいる私だが、辺り一面田圃である。だがその中にポツンと、一つの稲荷の社がある。地名と全く関係ない。菊輪稲荷と書かれたその社には、毎日通うような熱心な信徒がいる。私は彼女のことを、イナギさんと呼ぶが……彼女がまた困ったもので。酷い……それこそ悪癖と呼ぶような、怪奇譚コレクターなのだった。
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