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六角瞳  作者: 有寄之蟻
脱出編
28/114

・28・六角瞳⇆人間瞳

そこでミーは、事実を隠すのは、別の意味で不可能だという事に気づいてしまった。


そうだ。


テールはともかく、六角形の光彩と、暗闇で光る事はどうにもできないではないか、と。


愕然とするミー。


服装の事など気にしている場合ではなかった。


それ以前に、目を隠さなければ。


この光る瞳だけでもかなり異常なのだ。


結局…無理じゃん、と小さくこぼす。


かすかな呟きを拾ったのか、


「……何、が…無理なの?」


キムが覗き込むように聞いてきた。


ぐったりと顔を上げれば、他四人もミーに目線を向けている。


ミーはぽつぽつと、気づいてしまった現実を話した。


すると、沈み込んだミーとは裏腹に、六人はきょとんとした表情を見せた。


そのあまりに不思議そうな顔に、言ったミー自身もん?となる。


なぜそんなに、この子何言ってるんだろう?という目線で見られるのだろうか。


ヒロは眉を寄せてミーを凝視したかと思うと、あっと口を開けた。


「あ、あぁ!そういう事!アンタ知らないのね。そうよ。知らないのよね。」


うんうんと何度も得心がいったというように頷き、ミーに驚きの事実を伝えた。


いわく、なんと光彩の形は変化させられるらしい。


誘拐されてから、注射すらされなかったミーは知る由もなかったが、ヒロ達五人は視力検査の時にそれを発見していた。


詳しい仕組みなど分からないが、テールと同じような感覚らしい。


つまり、瞳を普通の人間のように丸くしたいと思えば、簡単に変化する。


そうすると、視力は人間並に落ち、瞳の光も消えるのだそうだ。


五人は、服装や事情説明については悩んでいたが、瞳は変化させられるため、全く問題にしていなかったのだ。


ミーはそうなんだ…、と驚きつつ、あんなに落ち込む必要なかった、と少し恥ずかしい。


ミーがなんとも言えないもやもやを感じていると、話は先ほどの問題に戻っていた。


ユンとスズは悩んでいたが、他に方法がないとオルの提案をのんだ。

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