レツゴーきちがいくん
人物名は、架空のものです。
世の中には、良い気違いと悪い気違いがいると思っている。
他人に迷惑かける気違いは悪い気違い!
そんなヤツは良い気違いであるオレ、高坂幸男が許さない!
街を普通に歩いていると、左斜め前方122メートルの地点から女性の悲鳴が!
「キャー助けて!」
女性が悪い気違いに襲われてる感じの悲鳴だ!
しかしなんという、なんのヒネリもない悲鳴だ!
つまらない! 助ける気にもならない!
ていうか今はコロッケ(トライアルで五個百円の安いやつ)
を食べているから助けに行くことはできない! ちょっと待っててもらおう!
「今コロッケ食べてるからあと二分ほど待ってー!!」
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「わかりましたーーー!」
五秒ほどで女性から返答。これで安心!
コロッケを食べ終わって手が油でベトベトだ! 気持ち悪い! もうちょっと女性には待ってもらおうと思ったけど、やっぱ止めた。
ダッシュで悲鳴女性のところまで行くと、そこにはなんと! 暗算を女性に強要している男が!
なんという事だ……。かよわい女性に暗算を強要するなんて!
「へっへっへ、12×15はなんだ? 答えてみろよ! へへへ!」
「ひい……わからない! た、助けて」
見た目、セックスとスイーツのことしか考えてなさそうな量産型の若い低知能な女性に、あのような難しい暗算を解くことを強要するなんて! なんという極悪人なんだ! 世の中狂っとるぞ! めんどくせぇけど助けてみよう!
「やめろ!」
「誰だお前は!」
「高坂幸男だ!」
「なんだと高坂幸男だと?!」
「知ってるのか! オレは有名か!」
「知らん!」
「じゃあ帰れ!」
「わかった。帰ってドラゴンボールの再放送を観る」
「知るか! さっさと帰れ! あと、女性に暗算を強要したら警察のおじさんにぶっ殺されるから今度から気を付けてね!」
「うるせえ! さようなら」
暗算強要魔はダッシュで地平線の彼方へ消えてった。すごく速い! オリンピックに出ればいいのに!
とりあえず女性はもう安心だ。美人だ。誰がどう見ても23歳の乙女だ。化粧くせえ!
「大丈夫でしたか、美しいお嬢さん」
「うるせー!!」
怒声とともに、重い拳がオレの水月にめり込む!
「オゲゲー!」
ゲロ吐いた! 苦しい!
「お嬢さんじゃねぇ! オレはニューハーフだ! 不愉快だ! 死ね!」
ニューハーフが襲いかかってきた! このままではオレの命が危険すぎる! 殺そう!
「死ね! 即死パンチ!」
説明しよう! 即死パンチとは、喰らったが最後、二時間後に即死するという、なんだかよくわかんねぇけどオモシロかっこいいパンチなんだ!
「ギャアア」
なんやかんやあって二時間後、ニューハーフは即死した! 危なかったぜ……。殺されて死ぬとこだったぜ。
よし、今日はもう帰ろう。良いこともしたし、さようなら。
勢いだけで書いたのな。