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地下ダンジョン、脱出せよ

が、戻れなかった。



後ろを振り返ると、見知らぬ影がひいふうみい。

敵と認識され、睨まれている。

そしてこちらへ向かってきた。

来た道に引き返すことが出来なくなった。






「前言撤回だ。扉に突っ込むしかない。

カヅチで突進しても良い。思いっきり暴れて来い。

爽真よ、先に行け。後ろは任せろ。

武蔵皇子と合流しよう。」

筋虎は、直ぐに作戦変更を余儀なくされた。


====================================

『地下ダンジョン』が発生しました。


地下ダンジョンから脱出し、武蔵皇子と合流せよ。


特別ルール

失敗すると、メインストーリーが未達成となり、ゲームオーバーします。


タイムリミット:一時間

====================================



カヅチは扉に突っ込んだ。

広い洞窟が広がっていた。

透明な白い鉱石が幾つか剥き出しになっており、そこから明りが差し込む。


居るわ居るわ、

一つ目、三つ目、ろくろっ首、ぬらりひょん。


扉を破って入ってきた爽真達をみるなり襲ってきた。


出るわ出るわ、数の恐ろしさよ。

50体以上いるのではないか。


一つ目や三つ目達は、目から水鉄砲並みの勢いで謎の水をかけてくるわ。

ろくろっ首達は、柔らかい首のような縄で絞めようとしてくるわ。

ぬらりひょんは、隙あらば扇など身につけている物を盗もうとするわ。



確実に狙われている。

厄介だ。



途中、カヅチの角の電気の灯りが消えかけた。

「角の電気を貯めよ。」

と、カヅチに命令をする。


カヅチに命令している間に、三つ目に水をかけられてしまった。


「ぉう゛ぇ。」

なんだこの水は。

毒が入っているのか。

この一撃で、爽真の体力が残りわずかとなる。



これはもうダメージを受けてはいけない。


爽真は一か八かでカヅチの背中に跨り、逃げる。

カヅチに振り落とされないよう、しっかり捕まる。

そして、とにかく襲われないよう、必死に逃げて距離を置きながら、地形の把握や敵攻略の策を練る。


探している間にも、前から襲ってくる。

カヅチの電撃も、敵が触れるたびに痺れを与えた。



爽真は、何処から脱出すれば良いかを優先した。

天井を眺め、出れそうな場所を探す。

御殿の板底がみえている場所が何箇所かあった。

が、人が通れなほどの大きさはなかった。



爽真は、諦めて複数の細道の一つを選び、カヅチに乗って進む。


坂を登るが、だんだん道が細くなってカヅチから降りる。

四つん這いにならなければいけない狭さになった。

敵は頭のサイズで引っかかり、追って来なくなった。

その先に太陽の光が差し込む。


幸運なことに、北区の門の外に出れた。

外の紅葉樹の根の隙間から脱出したようだ。


そして、武蔵皇子が常駐している畳の間へ。

武蔵皇子と合流を果たす。

皇子も戦っていた。

約25人ほどの兵士と共に、守りを固めながら未知の相手と応戦していた。

「カヅチよ、突進せよ。」

爽真も参戦し、カヅチに『命令札』が発動した。

皇子を狙った敵達を次々と倒した。

護衛隊も、残り1/3切った辺りから合流した。



襲ってきた敵を全て倒した。

地下ダンジョン、ミッション達成。



畳の部屋は、家臣達やその場で一緒に戦った武人達と協力して片付けを終える。


武蔵皇子は、いつもの位置に座る。

「爽真殿。」


「はっ。」

名が呼ばれたので、返事をする。


「本日の褒美をやろう。」

武蔵皇子は扇を口元に抑え、目元の笑みを見せる。


「ははー、ありがたき幸せ。」

爽真はお礼を述べた。


式から100銭を受け取った。

武蔵ポイントが80ポイント増えた。


「それで、其方の事の詳細を聞いても良きかな?」


ステータスの怪物図鑑に一つ目、三つ目、ろくろっ首、ぬらりひょんが追加された!



「ふむふむ、たぬきが何故このようなことを起こしたのか、調べる必要がありそうじゃのう。」

『メインストーリー:たぬきが皇子を襲った理由を探せ!』が追加された!




爽真は北山神社に帰宅した。

「夜も遅い。今日はもう寝よう。」




「おやすみなさい。」

爽真は、就寝した。





セーブ中...



ステータスの物怪図鑑に4種類追加された!

◎一つ目

紐で耳に掛けるタイプの一つ目のお面を被る。

目から毒水を噴射する。


◎三つ目

紐で耳に掛けるタイプの三つ目のお面を被る。

目から毒水を噴射する。


◎ろくろっ首

柔らかい首の縄を扱う。

首は収縮、回転が自由自在。胴が本体の様な。

狙われると顔がすぐ飛んでくるが、脚の移動は遅い。


◎ぬらりひょん

大きな頭が特徴。頭の一部の素材は粘土の様な。

ぬらりくらりと突然出てふらりと消える。

身につけてる物に手を出そうとする。


神のお供:カヅチ

主: 建御雷之男神たけみかづちのおのかみ

建御雷神たけみかづちのかみ


型: 鹿

役割:角に電気を溜めることが出来る。

電気のボルト数は調整できる。

突進することができる。

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