第5話 生まれた家は貧しくても
配られたカードが何であろうとも、勝ち上がろう。
今は貧しくても、構わない。自分の力で幸せになるのだ。
奴にさよならした時の私のカードは、戦闘力350 、持久力400、根性970だ。根性があるということは、ある意味誇るべきことだ。
美貌、体型、見た目、年齢を重ねた場合は、正直、根性が左右するのだ、と信じたい。特に子供が3人もいて、仕事に邁進して、必死に貧乏を追い払っている身なら尚更だった。
さあて、支配者貧乏大魔神と、私を二番手のやつと判断した目に狂いはなかったと再確認したいだけの奴を引き合わせる方法は、どうするかだ。よく考えよう。
まず、私の父を引きずり出さないと、支配者貧乏大魔神を外に連れ出せない。
春満開の桜の木の下で出会わせよう。
全員集合と行こう。
ついでに、私のカードをそろそろupdateしておこう。
貯金という方法で(貯めたお金で)戦闘力をupdateしておこう。真面目に働いて、そのために貯めたのだ。あいつに再会する前に、戦闘力をプラス400ぐらいは上げておこう。
根性は、最初のラウンドで仕事を辞めずに子育ても髪を振り乱して頑張ったおかげで、勝手に1300まで上がっている。
「おかわり!」
子供たちにご飯のおかわりを催促されながら、私は戦闘力をupdateするための手続きサイトを開いた。
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