表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/25

使節団と皇太子1

続きです。次回の更新は時間がかかるかもです。

父様…。竜神帝国の皇帝。威圧感ヤバイし、恐ろしいのですが、いつ助けに来てくれるのでしょう?目の前に座りこちらの様子をうかがう、初老のイケメンに向かい微笑みながら心のなかでそう問いかけた。

こうなったのは、父様の命令(たのみごと)のせいである。






3日前。私が大量の恋愛小説を自室で、ゴロゴロしながら読んでいると、父様の側近、クランが私を訪ねてきて開口一番にこう言い放った。

「姫様。至急、主のもとにおいでください。」

「ねぇ、見てわからない?お取り込み中なんだけど。.....父様に後で伺いますって言っといて。」

本を捲りながら、言うとめんどくさい側近が、そういうと思いました。と言いある興味深い提案をしてきた。

「では、姫様の好きな探偵シリーズの最新刊とサイン色紙を手に入れてきます。主の頼みを聞いてくだされば...。」

ピク。

私の長いエルフのような耳が動いた。

「分かった。勿論だけど監禁して無理やり作者様に書かせるのはダメだからね。そなたならやりかねない。」

「承知いたしております。親愛なる姫様。」

「やめて。その親愛なるとか、鳥肌がたつ。......あと着替えるから出てって。」

私はそれだけ言うと、魔法でクランを追い出した。




侍女を連れ、お父様の執務室へ行くと、お父様、兄様と父様の側近たち、クラン、レン、ロンドがいた。

「お呼びでしょうか。父様。」

「あぁ、よく来たね。その、申し訳ないんだけど、明日から、2日間父様たち、この城にいないんだ。」

「存じています。確か、ダイアナ帝国に呼ばれたんですよね。兄様の皇太子になったのを報告するついでに。」

記憶をたどりつつそう答えた。

「あぁ、ただ、2日後の天気だと今日から3日後の竜神帝国使節団の到着の時間にギリギリ間に合わない。」

「えっと、つまり私が使節団の案内役ってことですか?!」

「まぁ、そういうことです。大丈夫です。このレンもついてますし。」

「ごめん。レン。そういう問題じゃないから。.....であの、父様。私まだ、10歳ですよ。ただでさえ城を任せるだけでなく、使節団の案内役まで、失敗すれば、外交問題です。」

「10歳がそこまで、考えられていたら、十分さ。それに年齢は武器になる。所詮は10歳。10歳だから仕方がないともなる。」

「それは確かにそうですが。」

「それに、君主論がこれほど理解できていて、国の歴史や重要人物まで覚えている。10歳にしては天才だ。うちの子どもたちは天才だなぁ。それに、大きくなったら私を手伝ってくれるのだろう?その予行練習だと思えばいい。」

父様は家庭教師に提出したはずのレポートをみんなの前でユラユラと揺らす。

あっ、高校生気分で外は10歳なの忘れてた。中身は学区のなかでは上位高校に進学したもんな。あのときはまじで頑張った。それに、地理、歴史は好きな上に得意分野。仕方がないよね。

「コミュニケーション能力ないし、人見知りだし。無理ですよ??失敗しても私の責任じゃありませんからね。仕方がない、受けてたちますわ!でも、なるべく()()帰ってきてくださいね。」

可愛くかつ恐ろしさを感じるように工夫してそう言うと、父様は敬語で、はい。と言った。

こうして、私は父様の留守を守ることとなったのだ。

ありがとうございました❗

その他の作品もよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ