恋心1
こんなことを言うのもなんだが、ルルの気持ちが少しわかるような気がした。
恋する気持ちは時に人を予期せぬ考えに至らせる。そして、叶わないのに想いつづけるのは嫉妬と理性との戦いで、その孤独も、苦しさも知っていた。
でも、それで人を無理やり確保するのは違う。だって笑ってくれなきゃ意味ないじゃん…
薄暗い部屋にフードをかぶった男がいた。手には怪しく光る紫色の液体が入った瓶を持っている。
すると、一人の女が部屋に入ってきた。
「その薬でコウを私のにできるのよね?」
「もちろんですとも。人魚の涙を使った特別なものです。飲み物に三滴いれるだけで、惚れさせたい人を惚れさすことができます。ついでに五滴以上で媚薬効果もあるそうです。」
「ふふ、これでコウはわたくしの。」
そういった女、ルルは嬉しそうに笑みを浮かべた。
「やっぱり、あなたたち、黒い蜥蜴に頼んで正解だったわ。」
「ありがとうございます。我々は弱き女性の味方です。いつでも我々にご連絡を。」
そういった男の瞳は赤色だった。
ロンドと話してから少し経ち、家庭教師つまり、ルルが来る日。
私は父様に呼ばれて、執務室を訪れた。
何の話だろう。
そう思って扉を開けると、そこには彗と兄様もいて不思議に思いながら席についた。
すると、父様が口を開いて言った。
「彗殿が留学に来ているだろう?だから、これを機に、パーティーを開催しようと思う。そこで、の初外交とする。ルカはデビュータントの年齢じゃないが外交官と話さなくていいが、お披露目という形で出席してもらう。詳細はロンドに聞いてくれ。
そういうわけで衣装の準備等よろしくお願いします彗殿。」
「わかりました。それには父も?」
「ええ。その予定で進めている。」
「なるほど。」
返事はあっさりとしていたものの少しうれしそうだ。
この気まずい親子関係をヒロインがとりもつんだよね。それまでずっと彗は父親に嫌われていると誤解しながら生きていく。父親、つまり皇帝も同様に。
黙っていたのが気になったのか兄さまがこちらを見て、肩をつついた。
「ルカ?何かあったのか?」
「へ、あ、いやなんでもない。少し考えことを。」
「ルカ。疲れてるのか?倒れたしなぁ。」
「もう、父様まで、心配しすぎ。私なら大丈夫。それより、パーティの準備です!服選ばないと。」
「デザイナーを呼ぶから相談しなさい。」
「ありがとうございます。父様。」
そういって、頭を下げた。




