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第百十五話 異様な光景

 星華はファルス神聖国と冥々の大地北東部の国境に来ていた。


 ここは聖天使ラーとルーシェが戦った戦場だ。凄まじい破壊の跡があちらこちらに残っている。まるで天変地異が起きたかのような状況のままだ。

 ただし、もう何もいないし、誰もいない。聖騎士団も聖天使ラーも、そしてルーシェもだ。


 当然、そんなことは星華にも分かっている。

 シャスターに依頼されて星華がここに来たのはルーシェの安否を確かめるためだった。生死を判断するための手掛かりや痕跡が残っていないか、星華は周辺をくまなく探した。


 しかし、何も見つからない。


 これ以上調べても無意味だ。

 星華はシャスターへ報告をするため戻ろうとしたが、ふとあることを思い出した。

 確か、第二、第三、第四聖騎士団はルーシェによって全滅したはずだ。ここまできたのだ。確認の意味で、星華はルーシェが聖騎士団と戦った場所までさらに移動をした。



「これは?」


 無表情のままの星華だが、少しだけ声が高くなった。


 そこには全滅した聖騎士(パラディン)たちの死体が転がっていた。ここは聖天使ラーとの戦場から少し離れた場所だ。死体の数からして、おそらく第二、第三聖騎士団だろう。ルーシェによって全滅させられたのだ。

 そこまでは推測ができた。


 しかし、実際には推測の域を遥かに越えた異様な光景が星華の目の前に広がっていた。


「死体が干涸びている」


 地面に横たわっている多くの聖騎士(パラディン)の死体。

 それら全てがまるでミイラのように干涸びていた。



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