コズミックブルース
その頃彼女は故人だったけど
十七の頃聴いたあの人の歌が忘れられない
と
ずっと想ってきたけれど
いつのまにか
忘れていた
今日
ユーチューブで
偶然にも
ジャニスジョプリンのコズミックブルースを聴いた
その圧倒的
(うまさ、じゃないよ)
凄さに、
十七の頃の自分の感性が正しかったと
再認識した
つまり
泣いてしまった
真面目なはなし
歌を聴いて泣くなんて
ここ十年来無かったと思う、
男は涙を、流さないもんだろ?
こんなの詩じゃねぇ、
って
知ってっけど、
ふと思ったのは、おれ、
彼女の生き様にまさる詩なんて
ないはずなのに、って。
知ってっのに。
バカだから
バカみてーに
詩を書いてる、
死んでしまった彼女に
届くわけねーのに、な。