絶対普通の奴じゃないじゃん
次回の事を考えた結果今回はかなり短いです。
長かったり短かったり、アンバランスで申し訳ありません。
誰もが寝静まった深夜、寝ていた俺はふと目を覚ました。
【気配察知】に反応があったからだ。
誰かいるな。しかも今回は家の中ではなく外だ。誰か屋根の上からこちらを観察している。
「ロウガ」
“何~?主ー”
俺はロウガを呼ぶと、ロウガは眠そうな声を出しながら言った。
「敵かは分からんが誰かが俺を見張っている。問い詰めに行くぞ」
“分かったー”
誰だか知らんが俺の眠りを妨げるとはいい度胸だ。きっちり問い詰めてやろう。
俺は眠りを妨げられた事に若干の怒りを感じながら、【転移魔法】で覗き魔の後ろに転移した。
「こんな時間に何の用だ?覗き魔」
「!!?!」
転移した瞬間俺は覗き魔に言うと、覗き魔は驚いたのかばっ!!と後ろを振り返った。
真夜中で目が慣れてないせいでまだ顔はよく見えないな。
「こんな真夜中に覗かれる様な趣味はない。お前何者だ?」
「........」
俺の言葉に覗き魔は黙っていると、徐に手を前に出した。
するといきなり前に出した手から強い光が現れた。
「ぐっ!!ロウガ!」
「わん!」
俺はその光に当てられ目を閉じると、咄嗟にロウガを召喚した。
召喚されたロウガは覗き魔の方に突っ込んでいくと、何処かに攻撃を喰らわせたのか何かに噛みついた音が聞こえた。
「!?」
噛みつかれた覗き魔はロウガを振り払うと、光を止め屋根の上から飛び出して逃げていった。
目がしばしばしながらも俺は覗き魔を追おうとしたが、ここであることに気づいた。
(気配を感じない。隠密スキルでも使ってるのか?)
【気配察知】を使っても覗き魔の反応が感じないのだ。これでは覗き魔を追えない。俺は覗き魔が逃げた方を見たが既に暗闇の中に消えた後だった。完全に逃げられたな。
光を放ってた時点でもそうだが、【気配察知】が効かないってもうそれ普通の人間じゃないの確定だな。
“主ー、ごめんなさーい”
覗き魔に振り払われたロウガが申し訳なさそうにしながらこちらに歩いてきた。
「気にするな。お前はよくやったぞ」
そう言って俺はロウガの頭を撫でた。
頭を撫でられたロウガは元気を取り戻したのか「くぅ~ん」と気持ち良さそうに鼻を鳴らしている。結局あいつは何だったんだろうか。
俺の頭の中にある疑問は晴れることなく真夜中の闇の中に消えていった。
次回、急展開....かもしれない。
おまけ
【本能】
「ロウガって狼なんだよな?」
“そうだよー”
「じゃあ何でそんな鳴き方が犬っぽいんだ?」
“わかんなーい”
「意外と本当は犬だったりしてな」
“僕は狼だよー!”
「ほらロウガ骨だぞ。取ってこい!」
「わん!」
「......真っ先に取りに行ったな」
“本能には勝てないよ~”
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