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お兄ちゃんが許しません

前の話の最後を若干変えたので冒頭部分で違和感があるかもしれませんが、ご了承ください。

「グギャァァ!!」

「煩い」



 俺の近くで威嚇してくる猪みたいなモンスターに俺は顔面目掛けて蹴りを喰らわせる。

 猪型のモンスターは俺の蹴りを喰らい前足が浮きそのまま後ろにひっくり返って動かなくなり、光の粒子となって消えていった。



 これで終わりか、俺はもう他にモンスターがいないのを【気配察知】で確認すると今起きてる状況について考え始めた。



 先ず何故モンスターがこの世界に来ているのかだが、可能性としては

 誰かが送り込んで来てるのか、 

 モンスターのいる世界の方で何か起きたのか、 

 何かの因子が働いてモンスターが現れるようになったか、とまあそんな所だな。



 可能性が高いのは何かの因子が働いたかモンスターのいる世界で何か起きたのかのどっちかだな。送り込むのはあり得なくもないがその送り込む理由が分からない。無闇に送り込んで何になるっていうんだ。



 理由は分からず仕舞いだが分かったこともある。それはモンスターが現れるのは人の少ない所ということだ。今さっき俺が相手をしていた猪型のモンスターは誰もいない廃ビルの中に出現してきた。他にも人の出入りが少ない通りや路地の裏とかにも出現していて、この事から人の少ない所にモンスターが現れる確率が高い。



 そして出現したモンスターには濃い魔力が纏われている事も分かった。  

 だから見つけるのも容易く【気配察知】を使わなくても相当距離が離れていない限り出現した事には直ぐ分かるようになっている。


  

 以上の事から俺は原因を考えたが、正直さっぱり分からない。いや、理由が分からないのに原因が分かる訳がないが、現段階じゃ何とも言えない。


  

 ただ俺の一番の懸念は俺の近く以外でもモンスターが出現しているかどうかだ。

 もし出現していたら日本中パニックに陥るだろうが、正直今の俺にはどうしようもない。

 倒すことは出来るだろうが見つけるのを防ぐのは流石に無理だ。



「......帰るか」



 そうならないことを祈ろう。俺は他力本願な願いを思いながら家に帰った。








ーーーーーーーーーーーーーーー









 家に帰り俺は自室で本を読みながら寝転がっていると、夏蓮がノックもせずに入ってきた。  

 せめてノックはしてくれよ。



「ねぇ、ここで宿題してもいい?」



 いや何故ここでやる。

 俺はそう言いたくなったが、夏蓮の何時もと違う様子に俺は不思議に思った。

 パッと見れば夏蓮は何時もと同じ無表情で抑揚のない声だが、顔を見ると若干疲れているように見える。学校で何かあったのか?

 俺は少し考えたが取り敢えず夏蓮を部屋に入れるためここで宿題をやるのを了承した。



「いいぞ」

「.......ありがとう」



 夏蓮はそれだけいうと俺の机に教科書やノートを置いて宿題を始めた。

 夏蓮は無言でかきかきとペンを走らせ、俺はそれを本を読みながらチラッと見る。



 やはりおかしい。夏蓮はたまに何の意味もなく俺の部屋に来ることはあったが、態々宿題を持ってくる何て面倒な事は今までしたことはない。

 やっぱり何かあったのか?



「......なぁ、急に俺の部屋に来てどうかしたのか?」

 


 どうしても気になり俺は直接夏蓮に聞いてみた。夏蓮は俺の言葉にピタッと走らせていたペンを止めたが、



「........別に」



 それだけ言って夏蓮は再びペンを走らせた。

 あの様子からしてやっぱり何かあるみたいだが夏蓮の方からは言う気はないみたいだ。

 言いたくないなら無理に言わせる気はないが、もし夏蓮の身に何かあったらそん時はあわせた奴を地獄に叩き落としてやろう。家の可愛い妹に何かしたら許さん、絶対に。



 俺は一人拳をぐっと握りながら決心している時、それをチラッと見ていた夏蓮の口許が若干緩んでいた事に、俺は気づくことはなかった。

結構シスコンな主人公。


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