日本語雑感(03)体言止め、とか
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天候の急変もあるせいか頭痛が酷いです。
台風のような暴風雨。
一転して午後からは晴れたと思えば暖か過ぎる激しい南風。
皆さんも体調にはお気を付け下さいませ。
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日本語雑感(03)体言止め、とか
ふと気がつけば季節は既に師走。日々冷気も増しております。
先日、散歩中にそれはもう見事に紅葉したモミジの木を見掛けました。思わずカメラを構え、一枚撮りたくなる程美しい紅。
下手クソな一枚よりも心に留まるワンシーンをと思い、目に焼き付けるだけにしておきました。
L&Mというタバコが鮮やかな紅葉をバックに歩く男女の姿をパッケージにかつて使っていました。味はともかく、そのパッケージが好きで時折吸っていたものです。
慌ただしい日常の中であっても、書を読むという怠惰なひと時を過ごすことが出来るのはなんと幸せことでしょう。
――体言止め
上の文でも二箇所使っていますが、この体言止め、皆さん余り使われないですよね?
多用するものではなく、ここぞという時に使うと効果のある表現方法ではあります。
弦楽器の演奏において最後の音を鳴らしっ放しにせず、手や指で弦を押さえてリアルの音を止めるという手法があります。こうする事で脳の中で残響がしている、そんな幻想(聴)感を与えようとするものです。脳科学的には説明の着くものなのでしょう。
「あぁ無情」
「人生のなんと心無いものであることか」
体言止めも同じく、余韻を与える効果があります。徒に言葉を重ねるだけが文章ではないよ、という事なのでしょうね。
――秘すれば花
思いが滲み出るような文章を書いてみたいと思いはすれど筆及ばず、安易に「……」に頼ってしまいます。便利ツールも善し悪しですが、素人には有難いものです。それに頼りっ放しになるのがイケナイ、ノビナイ、ナサケナイ。
体言止めの効果は余韻だけではなく、力強さ、決意といった強さを与える事も出来ます。
「否、断じて否」
「否定する、私は絶対に否定する」
思わずエクスクラメーションを使ってしまいますが、前者の文でも、絶対的な拒絶や否定を十分に表せます。
――温故知新
金子みすゞの遺した言葉のように、短くとも想いを伝える事の出来る文章もあります。
皆さん様々な工夫をされていますが、奇を衒うだけではなく、また体言止めに限るわけではありませんが、定番の表現方法も取り入れてみては?
故きを温ねて新しきを知る、今回はそんな提言をさせて頂きました。
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13日を避けての投稿にしてみました。
お題の蓄えはあるものの、まだボンヤリと纏まらず次回は何時になりますことやら。まぁお茶でも飲んで気長にお待ち下さいな。
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