陽炎の中で家の標識を見ると明らかに私の名字と違っていた。 寝ていた間になにが起こったの……
家の標識を見ると明らかに名字が違っていた。
「寝ている間になにがあったの……?」
そんな疑問が頭をぐるぐると回り続けていた。
家の前で突っ立っていても何も分からないと思い、とりあえず歩いてみることにした。
***
周りの景色はかなり変わっていた。
道路には見慣れない乗り物が走っており、無機質な、暖かみの感じられない高い建物がそこら中にそびえ立っていた。
しかし、確かに地形は変わっていないように見える。
もあっとする空気に包まれ汗が垂れてきた。
少しでも涼しいところへと重い足を引きずるようにして偶然見つけた公園に向かった。
***
そこは土地が広く、緑が多く、さっきの場所の近くにあるとは思えないほど静かだった。
近くにあったベンチに座り考える。
消えた我が家、変わってしまった街、この蒸し暑い気候……。
違いを数え上げ始めたらきりがない。
考えているうちに頭がぼうっとしてきた。
こんなところで寝るわけにはいかないという理性の働きはむなしく、ストレスと疲労に飲み込まれ意識を失ってしまった。
ぐぁー!
テストがあって、春休みも忙しくて、またテストがあって……と、多忙すぎる毎日で小説どころじゃなかったんです。
今は余裕があるけれど、またすぐに執筆どころではなくなるでしょうね。
がんばります。