プロローグ
2156年、人類に異能というものが発現した。
そしてそれから300年経った今、世界では異能を持っている人間が世界総人口の45%になっていた。
それと同時に、異能を使った犯罪も増えていた。
世界三大国家である日本皇国、欧州聖王国、中東連合国の裏社会ではあらゆる組織が暗躍している。
もちろんそれを取り締まる組織もあるわけで、日本皇国では六星天座という国家直属組織が闇組織を潰していた。
今は関係ないので欧州聖王国と中東連合国は置いておく。
六星天座には組織に序列というものがある。
これは組織の強さ順に並べているのだ。
序列は年明けに一度全ての組織が全戦力を使って戦う時につける。
この戦いを序列決定戦という。
ちなみに今の序列はこうなっている。
1.凶禍
2.聖魔典
3.白金
4.剣鬼衆
5.天邪鬼
6.煉獄
数が多い順に並べると煉獄>剣鬼衆>天邪鬼>聖魔典>白金>凶禍となる。
凶禍の所属人数は4人だけだ。
覇天、死剣、鬼皇、厄神という、いかにも強そうな奴らだ。
この者たちは一人ひとりが、世界最強格の力を持っている。
だがそれだけ有名なのにも関わらず、全く世間に情報がない。
顔や名前だけではなく、声や性別すらも分かっていない。
これは物語のヒーローのような人間ではなく、世界最強の厄神と呼ばれた少年の物語。




