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第九話 安宿

メシのあと、私たちは安い宿に

一泊することにした。


本当は、安い宿なんかに泊まるより

今のうちに野宿してカネをためておいて

旅の後半、疲れたりケガしたり

病気でもしたり、そういう時のために

とっておきたかった。


でも雨がけっこう強く降ってきて

これで野宿はキツいと思ったから予定を変えた。



汚いかっこうで入れる宿は限られる。

素敵な雰囲気の宿の入り口の前を通り過ぎた時は

とても寂しい気持ちになったなぁ。

いつかあんな綺麗なお店で働いてみたい。



どうせ安いところなら、より安いほうがいい。

私たちは、仏頂面のおっさんが

カウンターの前に暇そうに立っている

感じの悪い宿に仕方なく入った。



リュウが宿泊の手続きをしていると、

閑散としていた宿の入り口に

おっさんやおばさんが集まってきた。


私は、これは何かあやしいぞ?と思った。


建物の中から現れたが、客には見えない。

どうも、宿の関係者がみたいだ。

リュウは気付いていない様子だけど、やつらは

かなり殺気立っている。

長い棒を持っているやつまでいる。


こいつら、よそ者の私たちを

袋叩きにして、持ち物を奪いとって殺すつもりか?


もし人買いにでも売り飛ばすつもりだったとしても

ちびで痩せた私はどうせ高く売れないって

殺されるかもしれない。


それだけはごめんだ。


私は警戒しながら周りをチラッと見て

まず逃げ道を確認した。


そして。

私の読みは当たった。


リュウが受付のおっさんから

2階の部屋ね、と言われたその時。

その言葉が合図だったのだろうか。


私たちの後ろにきていた二人が

棒きれで殴りかかってきた!



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