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短編小説 みいにわざやみ  作者: 石山はじめ
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チョコまみれ

あなたは、チョコまみれになりたいですか?

チョコまみれ


作:石山はじめ


あるところに、人生でバレンタインにチョコを


一度も貰った事の無い男子学生がおりました


もう、バレンタインデーが来ることが憂鬱で憂鬱で仕方がありませんでした


あるひその男子学生は流れ星を沢山見ました


なのでこう願いました


「バレンタインデーにチョコまみれになりたい」と


それから月日は流れ、次の年のバレンタインデーの前日の夜


星空を眺めていました、すると


「そういえば流れ星が流れていたときになんか願ったなぁ、まだあれ有効なのかな?」


と呟きました


そして、寝る支度をして布団に入り、眠りにつきました


「おやすみなさい」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


朝になるとなんだか、男子学生は布団の違和感をかんじます


なんと、ベッドが飴細工、布団が綿飴で出来ていました


そして家がなんかおかしいと、気がつきます


壁はチョコショコラ、窓は飴細工、で出来ています


飴細工の窓の外の景色はぼやけてよく見えません


すると外から大人のお姉さん達の声が聞こえます


なにやらキャッキャと談笑が聞こえてきました


男子学生は飴細工の窓を叩き「誰か助けてくれ!」と叫びました


ですが、外の女性達には聞こえていないようです


家の中の構造は扉があるのですが、固められているのか開きません


すると突然お姉さん達は一斉に


『いただきま〜す!』と言いました


すると、家が凄い振動がなって、壊されるような音がします


ですが、外の様子はわかりません


何度か、壊されるような音がしてから、天井が崩れてきました


明るい光が差し込みます、それと同時に巨大なフォークとナイフが現れました


もう男子学生はパニックで綿飴の布団のなかに潜り込みます


崩れゆく家の中で、おそるおそる、外をみると


巨大なお姉さん達が男子学生の家を崩しては美味しそうに食べているのです


どんどんお家は巨大なお姉さん達に食べられていきます


そして、とうとうベッドとふとんだけ残されました


男子学生は周りを眺めると巨大な皿の上にベッドと布団と自分が


居るだけな事に気がつきました


周りを見ると口の唇の大きさが


上下合わせて2メートル横が6メートルもあり


顔の大きさが大きな家ほども有るお姉さん達が平らな大地の周りにおります


すると、おさげのお姉さんが言いました


「まぁ美味しそうな小人さんがいるわ」


ミディアムヘアのお姉さんが言いました


「君のお家食べちゃった、美味しかったよ」


セミロングヘアのお姉さんが言いました


「でも大丈夫、私たちの胃袋のなかにお家があるよ」


ボブヘアのお姉さんが言いました


「どのお姉さんのお家に還りたいか選ばせてあげる」


それを聞いた男子学生は失禁してしまいました


すると尖った帽子を被ったポニーテールのお姉さんが


「君を今からチョコフォンデュにくぐらせて食べてあげる」


と言いました


そしたら、体の服を指で破かれ素っ裸にされました


ポニーテールのお姉さんは体を指で摘まみ、チョコフォンデュに潜らせると

巨大で肉厚な唇でキスをして


大きな舌でぺろぺろなめ始めました


そして、チョコが体から無くなるとまた潜らせては舐めてを繰り返しました


それを何度かすると、指で持ち上げて見えるようにわざと大きな口を開けました


しばらくの時間そのままにして


口の中で怪獣のように蠢く舌や、のどちんこや、食道に続く喉を魅せつけました


男子学生は「食べないで・・・。」と泣きながら懇願していました


それから、お姉さんは、口の真上から食べ物の小人を落として口内に収めました


お姉さんは口内に収められた美味しい小人を舌と上顎で何度も舐たり


舌の裏に小人を入れたり


空間を作って生きたおかしが口腔を叩くのを味わったりして


口内で男子学生を弄んでいました


口内の男子学生は「食べないで・・・」と懇願したり


肉壁や巨大な白い鍾乳石を叩いたり蹴ったりましたが


叩いても蹴っても衝撃は吸収されて口の中を楽しませるばかりです


次第にお姉さんは飽きたのか小人を舌で食道に誘いました


するとのどに違和感を感じたので、口を開けて別のお姉さんが口腔をのぞきみると


小人がのどちんこにつかまっていました


しかし、お姉さんは無慈悲にも男子学生を嚥下しました


「あああぁぁぁぁあ」


男子学生の情けない声が食道を通って胃袋に消えていきました


胃袋に入った食べ物はお姉さんの胃壁を叩きましたが


お姉さんを気持ちよくするだけです


「僕は人間だから食べ物じゃない!」と叫びました


しかしお姉さんはお腹の小人に対して「胃袋に入ったんだから君は食べ物よ」


と言われました


男子学生は「お家に返して」と叫びました


するとお姉さんはお腹の小人に対して


「君のお家は私の体内にあるでしょ」


「だから君のお家は私の体の中よ」


と言われてしまいました


だんだん、胃袋のなかがこなれてきて、おやつの男子学生も動かなくなってきました


そして、お姉さんに消化吸収され栄養にされてしまいました


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


ハッ!?と男子学生は布団の上で目覚めました


「自分は尖った帽子のポニーテールのお姉さんに食べられて死んだはずじゃ?」


と不思議に思っていました


しかし、体は特段変わったこともなく、家も日常の家でした


それから、普段通りに朝の支度をして玄関から出ると


そこには尖った帽子を被ったポニーテールのお姉さんがおり


男子学生が驚くとお姉さんが「おはよう元気?」


とか抜かし間髪入れずに「私と結婚してください」


といわれたので頭の中が真っ白になってあっけにとられていました


すると「まだ名前を聞いていなかったよね?私は千寿なまこ」


「これからよろしくね、贄田遊(したゆう)君」


と言ってキスをしました


めでたしめでたし

私は、自分で買ってきて渡すはずだった大量のチョコを食べて、胸焼けで苦しみました

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