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⭕ 夜の墓場で、かくれんぼ 2


 旅館へ戻る前に必ずとおらないといけないのが、トンネルと墓場の前だ。


 トンネルを抜けて暫く歩くと一面に墓場が広がっている。


 町の中にある墓場みたいに地面はコンクリートで整備されておらず、昔ながらの肝試しに相応しい雰囲気を醸し出している。


 ムシムシと暑いというのにだかトンネルと墓場の周りの空気だけが冷めているように感じるのは、夏場のお約束だろう。


 昼間はなんとも感じない墓場も、日が暮れるにつれて不気味さが増してる。


 田舎の墓場はにもなにかが出てそうな雰囲気を醸し出してくれている。


「 はぁ〜〜〜、やだやだ。

  墓場をとおらないと旅館に戻れないなんてさ! 」

「 田舎の墓場ってさぁ、マジで不気味だよな〜〜 」

てぇなんるよ…… 」

「 狸とか猿とか鹿とか出そうだけどな〜〜 」

「 猪とか熊とかも出てたりしてな! 」

「 ………………おぃ、あれ、見ろよ…。

  誰かが墓場に入ってったぞ! 」

「 こんな時間に墓参りかよ? 」

「 なんで日が暮れるのに墓参りにるんだよ? 」

「 …………幽霊とか? 」

「 おぃ〜〜〜、だ夜じゃないんだぞ。

  出るかよ! 」

さみぃ……。

  早く旅館へ戻ろうぜ!

  温泉に入って、飯だよ、飯! 」

「 だな、だな!

  早く旅館へ戻ろうぜ! 」


 完全に日が暮れてしまう前に5人は墓場の前を足早にとおり過ぎると旅館へ走った。






──*──*──*── 旅館


 旅館へ戻った5人は温泉へ入ったあと、宿泊室で夕食を食べた。


 しい夕食を堪能した5人は、就寝時間まで持ってた室内用ゲームで遊び、楽しい時間を過ごした。


 一部屋を修学旅行の学生みたいに5人で使い、5人分の布団を敷いて雑魚寝をする。


 深夜0になる前には5人共、布団の中で寝息を立てて熟睡していた。











──*──*──*── 墓場


「 …………あれ?

  って……なんで墓場にるんだ? 」

「 …………うおっ?!

  なんだよ、なんで俺…裸足なんだよ?! 」

「 …………あっ、イツキ,タクマ!

  ってさ、トンネルの前にある墓場……だよな?? 」

「 ハルト?

  お前、なんで俺の夢に出ててんだよ? 」

「 いやいや、タクマがオレの夢に出てるんだろ? 」

「 ……タクマ,イツキ,ハルト──、どうしたんだ?

  なんで墓場にるんだ? 」

「 サユタ!

  お前もかよ。

  ノブトはないのか? 」

「 見てないな… 」

なんで墓場が夢の舞台になってんだよ…」

「 ──シッ!

  なんか……声が聞こえる…。

  子供の笑い声だ 」

「 子供の?!

  墓場に子供がるのかよ?! 」


 フフフフフ……

 ハハハハハ……


『 ──ねぇ、“ かくれんぼ ” しよ? 』


 アハハハハ……

 フフフフフ……


「 ──えっ?!

  かくれんぼ?? 」


 キャハハハハ……

 フフフフフ……


『 “ かくれんぼ ” しようよ〜〜〜 』


 フフフフフ……

 アハハハハ……


『 “ かくれんぼ ” してくれたら──、耳囁き…めてあげるよ 』


 クフフフフ……

 アハハハハ……


「 耳囁き?! 」

「 もしかして、俺に耳囁きしてる奴かよ!?

  ──おい!

  ほんに耳囁きをめてくれるんだよな!! 」


 フヒヒヒヒ……

 フフフフフ……


『 “ かくれんぼ ” してくれたらね 』


 フフフフフ……

 ハハハハハ……


「 ──する!!

  するよ!

  オレは “ かくれんぼ ” する!!

  耳囁きが無くなるなら、なんだってする!! 」

「 イツキ!

  本気かよ?! 」

「 本気だよ!!

  みんなは “ かくれんぼ ” しないのかよ? 」

「 馬鹿野郎!!

  墓場で “ かくれんぼ ” なんて出来るかよ!! 」


 キャハハハハ……

 アハハハハ……


『 “ かくれんぼ ” 始めるよ〜〜 』


 クフフフフ……

 アハハハハ……


「 はぁっ?!

  ちょっ、待てよ!

  俺は “ かくれんぼ ” なんてしねぇよ!! 」


 フフフフフ……

 キャハハハハ……


『 もう、始まっちゃったよ〜〜 』


 フフフフフ……

 アハハハハ……


『 もう、いいか〜〜〜い…… 』


「 ──クソが!!

  此方こっちの話を聞きやがれ!!

  無視すんじゃねーぞ!! 」

せよ、タクマ!

  取り敢えず、かに隠れよう! 」

「 隠れる──ったって、に隠れる場所があるんだよ! 」

「 そうだよ!

  は墓場なんだよ!

  隠れられる場所なんてあるわけが── 」


 フヒヒヒヒ……

 クヒヒヒヒ……


『 もう、いいか〜〜〜い…… 』


 アハハハハ……

 フハハハハ……


 こうして──、サユタ,タクマ,イツキ,ハルトの4人は謎の笑い声が響く中、謎の子供達の声に導かれ、深夜の墓場で “ かくれんぼ ” をする事になった。


 ノブトは一足先に “ かくれんぼ ” をしていたらしく、耳囁きに見付かっていた────。


 それをサユタ,タクマ,イツキ,ハルトが知る事はない。











『 みぃ〜〜つけたぁ〜〜〜♥ 』

◎ 「 ウザい 」と思えるぐらい子供の笑い声を入れてみました。

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