【漫才】ひとり旅
二人「はいどうもー」
ツッコミ「俺さ、最近海外にひとり旅しようと考えてるんだよね」
ボケ「えっ!?お前、ついに犯罪に手を染めちまったのか…?」
ツッコミ「海外に逃亡するわけじゃないから!じゃなくて自分を見つめ直すためにも一人で遠くに行ってみたいなと思ってさ」
ボケ「はぁー!そんなかっこいいこと言っちゃって~、どうせ免税店でブランド物買いたいだけだろ」
ツッコミ「そんなんじゃないよ」
ボケ「なんだ、ナイキか?チャンピオンか?」
ツッコミ「なんでスポーツブランドなんだよ!どっちにしろ買わないから」
ボケ「でもさ、初めてのひとり旅が海外ってハードル高いと思うんだよな」
ツッコミ「まぁ言われてみればそうだな…。じゃあさ、国内だとしたらどこがいいかな?」
ボケ「うーん、温泉旅館とかは?風情があっていいと思うよ~」
ツッコミ「それは確かにいいかもね」
ボケ「じゃあさ、練習として俺がそこの旅館のママで出迎えてあげるね」
ツッコミ「女将さんな、スナックじゃないんだから。俺が行ったらいいのね」
ボケ「そうそう」
ツッコミ「確かここかな? (戸を開ける)ごめんくださーい、予約してた◯◯ですー」
ボケ「あっ◯◯様、お待ちしておりました〜。わたくし当旅館の女将をしております、“〇〇子”と申しますぅ〜」
ツッコミ「あ、よろしくお願いします」
ボケ「ここまで来てお疲れでしょう。この度は【ゲラの湯 新宿東口店】ようこそおいでくださいました」
ツッコミ「チェーン店!?」
ボケ「はい、全国に52店舗」
ツッコミ「多いなぁ!あとなんで東京のど真ん中に建てた!?」
ボケ「アクセスがいいかなぁと」
ツッコミ「違うのよ、俺が行きたいのは創業100年くらいの老舗の旅館なのよ!最寄りの電車は1日2、3本でいいのよ」
ボケ「あ、そう?まぁ旅館ってそういう雰囲気も大事だけど料理もかなり重要だよね」
ツッコミ「確かに」
ボケ「〇〇様、当旅館は新鮮な海の幸を使った懐石料理が自慢なんですよ」
ツッコミ「わっ、それは楽しみだな〜」
ボケ「お待たせいたしました、こちらが左から白子、あん肝、カラスミです」
ツッコミ「想像と違うな、なんだこの海鮮珍味3種盛り。お魚はないの?」
ボケ「まぁまぁ、そんな慌てなさんなっ」
ツッコミ「なんか腹立つなー」
ボケ「お待たせしました。こちらが本日メインの鯛のおかしらです」
ツッコミ「………のみ!?」
ボケ「とっても新鮮なのでたまに『パク…パク(魚のマネ)』と口が動きます」
ツッコミ「気持ち悪いなぁ!全然まともな料理出してこないじゃん…。もう料理はいいのでお風呂案内してもらえませんか?」
ボケ「かしこまりました」
(移動)
ボケ「こちらが当旅館自慢の露天風呂でございます」
ツッコミ「ここですか」
ボケ「実は、〇〇様にお伝えし忘れていたのですがこのお風呂、((混浴なんですよっ))コソッ」
ツッコミ「へぇ〜!そうなんですか!まぁ、でも今回はひとり旅なので関係ないですね」
ボケ「……ちょっ、もう、まったく///(服を脱ぎだす)今日だけですよ?♡」
ツッコミ「言ってない!言ってない!!何も言ってないから!女将さんは外にいてください!ピシャン‼(ドアを閉める)こわーっ、なんなんだあの人…」
ボケ「(呼びかけるように)〇〇様ぁ〜!!湯加減はいかかでしょうか〜!!」
ツッコミ「早いな!今から入りますよ!」
(急いで入浴準備)
ツッコミ「よっ、あ〜気持ちいですねー!」
ボケ「そちらのお湯少しヌルっとしてるでしょ〜」
ツッコミ「言われてみればそうですね、あっもしかしてこれ美容効果があるとかですか?」
ボケ「いえ、実はそのお風呂創業当初から何年も継ぎ足し、継ぎ足し使っている秘伝のお風呂なんですよ」
ツッコミ「へぇ〜……、(お湯を手ですくう)汚ねぇ…」
ツッコミ&ボケ(目を合わせて)「「ねぇ〜」」
ツッコミ「ねぇじゃねぇわ!なんて風呂に浸からせるんだよ!!」
ボケ「えっ?100年ですよ!?」
ツッコミ「そこじゃないんだよ!なんでさっきからちゃんとやらないんだよ!」
ボケ「強いて言うならお前だけひとり旅に行って満喫されるのが嫌だからかな。俺も連れてけ!!!!」
ツッコミ「いい加減にしろ!」
ツッコミ&ボケ「「どうもありがとうございましたー」」