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決意

グルーシスの話を聞いていた勇者は力に溺れ侵略を繰り返す魔族と、かの帝国が重なり敵意を感じていた。するとグルーシスがすこし口角をあげた。


そこからはいかに魔族が悪逆の限りを尽くしていたかに注力を始めて、最後に人族を助けて欲しいと頼まれた。


心は決まっていたが一つ確認したい事がありグルーシスの目をしっかりと見据えた。


『やってもいい。でもひとつ確認したい。』


『貴様!陛下に直接はなし、、』


『まぁよい。言ってみよ』


俺の事を勇者と言っている事や、グルーシスや他の人たちの反応からも確認する必要はないのかもしれないが、聞かずにはいられなかった。


『俺は、いや、勇者ってのは魔族と渡り合えるほどの力があるって事なのか?。それはどんな力なんだ?。』


『肯定じゃ。勇者には特殊スキルを2つ持っていると言われている。』


スキルとはこの世界の誰しもが持つ技術適正や、特殊技能の体系のことで先天的にもつものをスキル、後天的に獲得するものをアーツと言う。特殊スキルとはその名の通り稀に持って生まれてくる人がいる通常のスキルよりも強力なものである。因みにその人が持つスキルを調べることができるスキルである”読技”も特殊スキルに分類される。


スキル体系には特殊スキルの他にも長年スキルを使いこなし練度がある一定直を超えると獲得できる派生スキルが存在し、アーツ体系にも同様に特殊アーツ、派生アーツが存在する。


グルーシスの話をまとめると勇者は決まって2つの特殊スキルを持つらしく、1つは”言霊”と呼ばれるもの、もう1つは読技を持っても解析不明のスキルであるらしい。


言霊とは言葉に魔力を込める事ができ魔法詠唱を省略したり、鍛錬によっては自然にも干渉できるらしく、言い伝えでは世界の理に干渉することができるという。


(本当ならすごい力だな、でも魔法って俺使えるのかな?)


自分の内心を見透かしているかのようにグルーシスは言葉を続けた。


『勇者殿の世界には魔法はあるのか??』


もちろんないと答えるとすこしグルーシスは考え込み、


『言霊は魔法詠唱を省略できると聞くが、やはり魔法や魔に関する知識は必要だろう。勇者殿よ。帝都にある魔術学園に入学すると言うのはどうだろうか?』


『いきなり魔族と戦ってこいって言われないかビクビクしてたとこだっんだ。ぜひ行かせて欲しい。』


『よかろう。手配しておく。』


勇者はこんな急転直下の意味不明な状況でこんなに思考が冴えている事に驚きつつも、思考を続けていた。言霊のこと。魔族のこと。


そんな思考の中で勇者は以前、力なく諦めていた気持ちがふつふつと湧き上がってきていることを自覚していた。ずっと考え、志し、力なく諦めていた事が叶えられるかもしれないと歓喜していた。


力に溺れた帝国を正しい力で打倒し、力が正しく使われれる世界にしたいという恥ずかしいほど子供っぽい夢を。。


そしてこの子供の夢と一蹴される夢を実現可能な力をもつ勇者が抱いていることにリリィやグルーシスは知るよいしもなかった。


そしてこの夢を叶えるため勇者が世界を巻き込む大事件を起こすが、張本人である勇者もまだ知るところではなかった。


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