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T&F!  作者: おとぎ
1/1

出会い

ありそうでなかった、陸上のお話ですー。

とりあえず、読んでみてもらえればなーと笑

 隣のクラスの変人は今日も今日とて懲りずにやってきた。

 入学してからはや一か月、この変人の顔を休み時間のたびに見るのは、いい加減飽き飽きしてきた。


(くすのき)(そら)くんはいますかー!!」

「また来たみたいよー、天地(あまち)さん」

「休み時間のたびに大声で、入ってくるのはやめてほしいよねぇー」


俺に聞こえるように、わざとらしく会話してるのがつらい。というか、俺も同じこと思ってるつーの。ほんと勘弁してくれ。

 俺は机にうつぶせになり、持っていた教科書を顔の前に立てた。


「ありり、席にいないなー。どこ行っちゃったんだろう?」


 天地はひとしきり教室見渡すと、せわしなく教室を出て行った。

 ほんと台風みたいなやつって言葉がピッタリのやつだ。

 最初は俺も普通に対応していたが、さすがに毎日だとこっちの身が持たん。というか、三日で音を上げた。


「行ったみたいねー。毎度毎度、()りないにゃー」

「わりーな、机借りちまって……、ってうぉわっ!?」

 

机の主が来たので、自分の席に戻ろうと顔上げたら、目の前に顔があってビビった……!

 大げさかもしれないが、今までの人生で一番驚いたかもしれん。いやでも、しょうがないよね。だって、嵐が去ったと思って、顔を上げたら誰かの顔が目の前にあるんだもん。


「あはっ、うくくく、うぉわーって!ま、待って、お、お腹いたいー」


 俺を驚かせた張本人は、目に涙まで溜めて、体をくの字に曲げて大笑いしてやがる。そんなに笑わなくても良くない?こっちも涙目になりそうなんですけど。

 ひとしきり、笑い転げたあとにクラスメイトの速水(はやみ)風花(ふうか)ようやくこちらを向いた。


「あー、ぷっふ……(おさ)まったと思ったら、あ、あんたの顔みたらまた何かが込み上げてきたー! や、やめて、これ以上私に醜態晒させないでー」

 

普段から、温厚で通ってる俺も流石(さすが)にキレちゃうよ?


「もう付き合ってられねー」

「あーごめんごめんって!」


 まだ出会って一か月だが、風花は面白いことに目がなく、さっきみたいに人を驚かせたり、からかったりするが、人がホントに嫌がることはしないやつだ。俺が天地の襲撃に辟易(へきえき)してたときに、声をかけてきた。

 まー多分声をかけてきたのも、面白そうだからだろうけど。


「でもなんで、あんなに空に執着(しゅうちゃく)してるんだろうねー、部活の勧誘だっけ?」

 

当然、天地が一か月も意味もなく俺のところにくるわけがない。風花の言うように、天地は勧誘のために俺のところに来ていた。

 中学の頃から部活の大会で、面識はなかったが天地のことは知っていた。

 あいつは、中学のころからかなり有名な選手だった。だが、そんなやつがなんでわざわざこんな普通の高校にいるのかとか、なんで俺をあそこまで勧誘してくるのかとかもさっぱりだった。

 確かに俺も天地ほどではないが、有名ではあった。でも、あいつと俺ではやっている種目が違う。天地から逃げ回ってはいるが、正直こっちも聞きたいことはたくさんあるのだ。


「そういえば、天地さんって足めっちゃ速いんだってねー!なんでも、百メートル走全国大会で三位とかって聞いたよー。そんな子にあんなに熱く勧誘されるなんて、実は空パイセンはすごい人だったり??」


 その答えには答える気がなかったが、話を遮るようになった休み時間の終わりの予鈴にほっとしつつ、俺は席に戻った。



仕事の合間に書いてるので、続き書くの遅いかも…笑

それでは、またー!

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