6月15日のこと
今日の朝までには「パセリ」も「セリ」も羽化しませんでした。
期待していただけに残念!
だけどもうすぐ羽化しないモノかと、ますます、より一層そわそわする私。
あまりに期待しすぎた為か、夢にまでみましたよ。
「パセリ」がきれいな黄色い蝶になる夢。
しかしやはり夢。
写真だって見ていたし、キアゲハの姿がわからなかったわけはないだろうに。
夢で見た姿は丸っこくデフォルメされていた。
ふわりとした、花の輪郭のような姿。
うん、もはや別物。
色も黄色ベースだけど、青灰色の差し色があり、黒い輪郭に映えていて。
そんな愛らしい蝶が、我が家の中をふわり、ふわり。
そんな可愛い夢を見ました。
凄いファンシー……だが人間の方は羽化を見逃して右往左往。
羽化を見逃して右往左往するあたり、物凄くリアルな夢でしたとも。
自分の主観で進む夢を見るのは久々で、そういう意味でも印象的だった。
芋虫を虫かごに迎えて、我が家ではにわかに芋虫への関心が高まっている。
今朝、出勤前。
両親から庭に黒い芋虫がいたとの報告を受ける。
え、またパセリですか?
そう思ったら、違った。
庭の片隅にひっそりと生える、ゼスラン。
そこに芋虫がいたとのことで、母は写真を撮ったからと見せてくれようとする。
写真を見るよりも、実際に見に行った方が早い。
行くと、たしかにそこにいる。
黒くて細長い、小さな芋虫が三匹。
なんとなく、これが最終形態ではないだろうなと思う。
黒いボディにくっついた、オレンジ色の頭が一心不乱に細長い葉を食い漁る。
ゼスランは食い尽くされる勢いで駆逐されつつあった。
これ、餌足りんくね?
私と同様の感想を、父も持っていた。
兄も母に教えられて朝から見に行き、どうやらスマホで写真を撮っていた様子。
朝から新しい芋虫へと関心が向いている。
だけど、「パセリ」さんたちみたいに育てようとは思わなかった。
手に負えないというのが一番の理由。
今の私は、「パセリ」さんたちで手いっぱい。
それに正体不明の新芋虫さん達は、何を主食にしているのか判然としないし。
既に庭のゼスランは遠からず食い尽くされそうな勢いだ。
餌の供給が出来ない、つまりは責任のとれない方々をお迎えするべきじゃないだろう。
そう思って、放置を決め込む。
放置しながらも、時々経過を見に行くくらいはするかもしれないが。
我が家の庭は、小さな生き物たちでにぎやかだ。
今日は朝から新しい芋虫を目撃し、朝日の中にまったりと日光浴をするトカゲさんにも遭遇した。
茶色い、尻尾の長いトカゲさん。
私が庭のハーブを摘む傍ら、目を細めたり閉じたり。
やがてのそのそと庭の奥に消えていった。
出勤前に庭の芋虫を撮影していた兄も「庭にトカゲ多いな」と口にしていたらしい。
弱肉強食の庭の中、いろんな生き物が日々自然淘汰されていく。
芋虫とか。
今日の夕方、帰りついて。
家に入る前に庭の芋虫をちょっと見に行った。
おや? いっぴきしかいない。
朝はいたはずの芋虫が、二匹消えていた。
残った一匹は、変わりなくゼスランの葉をむしゃっている。
しかし餌をめぐる彼のライバル二匹は何処に消えたのだろう?
言わずもがな、というやつかもしれない。
やはり弱肉強食の世界は厳しいらしい。
朝はいたものの、早速日中の内に二匹ほど自然淘汰されてしまったようだ。
残された一匹の命運も、果たしていつまで保つものか……。
考えてみれば、「パセリ」が蛹になって今日で十日。
今朝までに羽化することはなかったが、いつ羽化してもおかしくはない……のか?
昨夜は気になって、気になって。
今日の朝も5時から確認に足を向けて。
おかげで日中眠かったが、それもまだ序の口なのだろう。
実際に羽化するとなれば、仮眠も忘れて見入ってしまいそうだ。
もしかしたら、今日こそ羽化するかな?
そんな期待を膨らませる自分がいる。
今日の「パセリ」は昨日に比べておとなしい。
まだ、動くところを見ていない。
はて、何故に昨日はあんなに動いていたのだろう?
疑問だが、生物の不思議は計り知れないので深く考えても無駄だろう。
なんだか、今日も「パセリ」の様子を気にしてしまう。
どうやら安定した睡眠時間とはしばらくサヨナラしなくっちゃいけないみたいだ。
元から不規則なんですけれど。




