6月3日のこと
やばいな、と危機感が迫るここ数日。
朝から「パセリ」たちの様子を窺えば、またまるっと花穂を食い尽くした茎にしがみついている。
虫かごの中を掃除しながら、まだ手を付けていない花穂が結構あることに気付く。
今日は新しいの追加しなくって良いかな?
今までのペースを思えば、一日くらい保ちそうな気がした。
もちろん、水はかえるし傷みそうなパセリは捨てるけれど。
合間に、父が記録用にと写真を取ってくれた。
となりに定規を添えてみると、二匹とも余裕で五㎝を超えている。
これ以上更にまだ大きくなるつもりだろうか?
大きくなるとして、餌は足りるのだろうか。
というか、庭のパセリの花穂がもう残り少ない。
取りつくしたとまでは言わないが、ある程度の成長を待ちたいレベルである。
残り僅かな花穂。
食い尽くされる前に、芋虫たちは蛹になれるだろうか。
夕方、頭を抱えそうになった。
どうやら、新しい餌は入れてあげるべきだったらしい。
まだ彼らが口をつけていない花穂も虫かごの中にはあるというのに……
何が不満だ。鮮度か、鮮度なのか。
芋虫たちは、明らかに腹を空かせていた。
パセリの上をうろうろと徘徊し、餌を探す「セリ」。
せわしなく、落ち着きない様子が哀れを誘う。
そして、「パセリ」。
奴は……虫かごの蓋、つまりは一番上で蓋の淵を歩いていた。
そこは、「チシャ」がたまに歩き回っていたところである。
のた、のたと歩く「パセリ」。
「チシャ」を思い出すと、こいつも死ぬんじゃないかと不安に襲われる。
なんだか縁起が悪い。
自分の夕飯前に、急いで庭のパセリ(花穂)を狩りに行った。
よく育った花穂は既に刈り取った後なので、もう少し時を置きたかったようなものばかりだが……
背に腹は代えられないし、そこそこの量を刈って虫かごのジャム瓶に差していく。
これほんと、後数日保つかな……?
不安になる消費量。
新しいパセリを足した途端、芋虫たちはとびかかる様にして食らいつく。
どうやら、やはり新鮮で新しいパセリが欲しかったらしい。
思わず食い入るように食事風景に見入った。
途中、「セリ」が普通のパセリの葉をむしゃる光景を目にする。
おま、花穂以外もいけるのかよ。
そう思ったが、すぐに葉っぱからは興味を失って花を求めてむっさむっさと齧り出す。
体をにょにょにょっと伸ばして、時に丸まって。
彼らは芋虫のはずだが、時に蛇のように見えてしまうのは何故だろう……?
餌が足りるか不安だが、まだ元気な様子の芋虫たち。
しかし彼らの食事がいつまでも保つとは保証ができない。
これは……セロリを買いに行くべきだろうか。
本格的に餌がなくなったら、買いに行かねばならないだろう。
パセリの花を売っているとは思えないので、その時はセロリを探そうと思う。
今日も「パセリ」のくびれが気になる。
引き攣れたようなくびれ。
いきなりころっと逝ってしまわないか、やっぱり不安だ。




