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芋虫日記  作者: 小林晴幸
10/25

6月2日のこと

 今日も朝から、芋虫たちはむさむさむさむさ草を食む。

 パセリを入れ替え、虫かごに入れて。

 毎朝お世話をするとき、芋虫たちはパセリの茎に掴まったまま動かない。

 これは寝ているのだろうか?

 どうでも良いが、綺麗にまるっと食い尽くした茎にしがみつくのはやめてほしい。

 入れ替える時に捨てたいのに、芋虫たちが離してくれない。


 「セリ」の旺盛な食欲は、「パセリ」と並ぶ。

 体格の長さは「パセリ」の方が一㎝程長いけれど、「セリ」はパセリよりも太い。

 むちむち具合の見事な体は、思わず触ってみたくなる。

 だけど芋虫たちのストレスが気になるので、触るのは我慢だ……!

 あと、幼少期に虫さん達で遊びまくった記憶があるので、彼らの脆さもなんとなくわかる。

 下手に加減を間違えて、取り返しのつかない事態になることは避けたい。

 ……「チシャ」もそれで死んでしまったのではないかと思うから。


 今日は「セリ」さんが行動停止している間に、ぴくっぴくっと断続的に揺れていた。

 この蠢動は痙攣だろうか、それとも舟をこいでいるのだろうか……

 昆虫も舟をこいだりするのだろうか?

 不調でなければいいのだけれど。


 「パセリ」のオレンジ星付き縞三つ目と四つ目の間の黒線は、今日もくびれている。

 これは引き攣っているのだろうか?

 不自然なくびれが致命的な損傷か何かでないか、どうしても気にしてしまう。


 数日前、兄にも芋虫をお披露目している。

 食卓の上などという目立つ場所に置いていたからだろうか?

 父が、兄も芋虫を気にしていたと発言。

 気にかけてもらえて、何故か嬉しくなった。

 彼らもだいぶ大きくなってきた。

 五㎝はもうありそうだが、いつ頃さなぎになるんだろうか。

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