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異世界補給伝記  作者: EMT
王国騎士院編
31/49

穴堀り

この世界の軍隊の編成は聖戦戦争時代のプロイネシア軍のものを模倣したものであると言われている。

だが彼らの軍団は遥かに先を行っていてどこの軍隊も完璧には再現はできていない。


ライトニング王国の1個師団の編成は歩兵、騎兵、弓兵,魔兵の4つを兵科を組み合わた戦闘部隊と後方部隊の輜重科や軍医科などで編成されている。


その編成が基本だが騎兵、弓兵、魔兵は歩兵に比べるとそう簡単に数を揃えることができないので師団によっては騎兵や魔兵はいない場合があるので歩兵と弓兵の戦闘部隊とで編成されていることもある。騎兵がいたとしても1000~3000ぐらいが平均的な数で魔兵はもっと少ない。魔兵は一般兵とは違い上級魔法を使えるので国の貴重な戦力なのである。あと近衛兵と親衛隊になれなかった騎士の装甲兵と装甲騎兵いわゆる重装歩兵と重装騎兵のそれにもなれなかった騎士は一般兵行き。その騎士部隊も師団の一部には配属されている。



ライトニング王国での輜重科の仕事は物資の調達から物資の輸送など兵站業務などもするがそれ以外にも多い。まず工兵という専門の部隊が無いため。道路の整備や橋の修理もしなくてはならない。後方支援の炊事などの雑用などの仕事を輜重科がすべて引き受けるのである。そのため戦闘部隊よりも人員の数が多く他の科よりも部の数も多い。給料関係は輜重科ではなく参謀科でおこなう。



さて今は皆で穴掘りをしている最中である。輜重科だから穴掘りも重要な訓練の1つらしい。


「ほらしっかり掘れ、これも大事な訓練だ」


輜重科なのにどうして穴堀りする必要があるんだ。陸自だった頃は施設科もしくは工兵が普通することだろう。


「ふふ~ん!ふん、ふふん!」


フラウは鼻歌を歌いながら楽しそうにシャベルで他の人よりも早く穴を掘っている。


「なんだか楽しそうだね、フラウ」


「うん。なんか穴を掘るのは計算よりも楽しい」


犬は穴掘るのとか好きだから楽しいんだろう。でもあんなに嬉しそうなフラウを見るのは久しぶりだな。最近はずっと計算ばかりだから嫌がっていたもんね。良かったちょうどいいガス抜きになって、俺にストレスをぶつけることも今日はないだろう。


「ほら、シー君ももっとたくさん掘ろうよ」


「うーーん。そうだどっちが先に深く掘れるか勝負だ」


「いいよ。もちろんあたしの勝ちだけどね」


その後、穴堀り勝負は負けてしまった。




「いや~、泥だらけになってしまった」


「そうだね。でも、穴堀りは楽しかったよ」


たくさん穴を掘ったせいで手も足も泥だらけになってしまって負けたけど、楽しかったかな。


「勝負に勝ったから晩ご飯のおかずは何を貰うか楽しみ~」


フラウと晩ご飯を食べていると。


「この焼き魚貰おう」


メインのおかずが取るとはなんて鬼畜なんだ。


「一緒によろしいですか?」


この声は聞いたことがあるな。


「いいよ」


謎のローラさんと毒舌のエレノアだ。


「ありがとう。フラウさん」


フラウの隣に順番に座る2人


「ローラとエレノアどこの科に行ってるの?」


「私とエレノアは参謀科に行ってますの」


「参謀科かすごいじゃん」


参謀とは司令官の作戦の補助や作戦の立案に兵士の給料の計算から支給などを行う。後方の兵站計画なども輜重科の計画書の修正なども行う。

参謀科は成績上位者の者が選ばれる。エリート連中の集まりなのである。


「参謀科ですか。私たちの給料の支給もしっかりお願いします」


「もちろんここを卒業した後にシオンさんやフラウさんの給料もちゃんと支給いたします」


「参謀科の人たちを怒らせたら給料面で仕返しを喰らうようになりますね」


「あなたに給料を与えるのはもったいないですね」


エレノアは相変わらずひどいことばかり言う人だな。


その後もいろんな事を話した。






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