友達
昨日は更新ができなくてすみませんでした
入学してから数日が経った。
「お母さん、行ってきます」
「気をつけて行きなさいねシオン」
「はい、お母さん」
学校に向かう前にいつもの待ち合わせ場所に行く。
イリア姉、アレックス兄、ユキ姉は3人で先に学校に向かった。
「あっ、シー君おはよう」
「おはようフラウ、待った?」
「ううん、私も今来たとこ」
「そっか、それじゃあ行こうか」
「うん!」
フラウと友達になってから、彼女は明るく元気の子になった。
(多分、フラウは元々明るい子だったんだな)
「ねぇ、今日は魔学の授業があるんだよね」
「あれ、そうだったけ?」
「時間割を忘れたの?今日は初めての魔学なんだよ」
「そうだったかな、ハハハハ」
「もう何笑っているのよ」
たわいのない話をして学校に向かう。
ベルの街に入っていく。巡回している兵士がいた。その兵士に身に覚えがあった。
「おはようございます、シオン様」
(あぁ、カロンか)
「おはようございます、カロンさん」
フラウは僕の後ろに隠れる
「おや、シオンさんと一緒にいるカワイイ女の子はガールフレンドですかい?」
「私がシー君のガールフレンド」
顔を赤くし尻尾をフリフリ動かすフラウ
「いきなり何を言うんですか、違いますよ友達のフラウです」
「ハハハハ、失礼しましたお友達だったんですね」
「ともだち・・・」
シュンと静かになる尻尾
「初めましてフラウさん、わたしはカロンです。よろしくね」
「こ、こちらこそ初めましてフラウです。よろしくです」
「おっと、学校に行く途中でしたね」
「そうだった早く行かなきゃ」
「失礼します。カロンさん」
「失礼します」
「お気を付けて」
途中カロンとあって時間を食ったがギリギリ遅刻せずに教室に到着できた。
「ハァ、ハァ、ギリギリ間に合ったね」
「ハァ、ハァ、はいなんとか」
ガラガラ扉を開け入ってくるアイナ先生
「はーい、皆さんおはようございます」
軽く朝の連絡が終わり、1時間目の授業が始まる。
「今日は魔学の勉強をしますよ」
「まずはじめに魔法ができた成り立ちから話していきます」
「いまから随分昔に聖戦戦争がありました、。魔王軍と戦争をしている時に神の使者の天使から魔法の術を習ったと古い歴史書に記されています。そして今の使っている魔法があるのです。」
「しかし現在は古代魔法は使われていません」
「時間が経つとともに失われていきました。そして今は古代魔法が研究されています」
「ざっと簡単に説明したのが魔法の歴史です」
「何か質問はありますか?」
シーン
「ないようですので次に進みますね」
「魔法とは、自分の魔力を消費して発動するものです」
「魔法を発動するときに、詠唱をしますが慣れてくると詠唱しなくても、魔法の名前を言うだけで使うこともできるようになりますよ」
「ですが、慣れるまでの間の詠唱はとても重要ですよ」
「それに詠唱を知らない魔法は発動することが無理だと言われています」
(あれ、実験で詠唱も無しにいろいろできたけどな)
「では、皆さん実際に試してみましょう」
「初めは初級魔法の『ライト』から使います。先生の詠唱に続いてくださいね」
「聖なる光よ、闇を照らせ」
「せいなるひかりよ、やみをてらせ」
『ライト』
『ライト』
みんなの手から光球が現れる
「見て見て、シー君できたよ」
「本当だすごいよ」
「えへへ、そうかな」
「シー君はしないの?」
「え、あぁ忘れてた」
『ライト』
右手から光球がでてくる
「シー君詠唱しないで使えるんだスゴ~イ」
「え、本当?」
「見せて見せて」
クラスの皆が周りに集まってくる
仕方がないから魔法を使う
「本当だ、詠唱も無しに使ってる」
クラスの子たちが不思議そうに見ている
「シオン君は家で魔法を習ったのかな?」
「はい先生。お母さんに教えてもらってから使っていたら詠唱せずに使えるようになりました」
「そうなんですか。その歳で詠唱もなしなんてすごいわね」
そのあとも授業を続け、やっと給食の時間だ。
今日の給食はいつもの硬いパン、スープは塩で味付けしニンジンとキャベツの入っただけのスープ、おかずは蒸したジャガイモ1個と塩だけ。週に1回だけおかずが魚の煮付けか焼き魚のどちらか以外は今日の
メニューが毎日続く。
それをみんなは飽きずに美味しく食べている。
俺なんかさすがに飽きてしまった。
給食の後の昼休みだ。フラウと楽しいお話をしていた。
そこに何者かが近づいていた。
ガラガラ扉が開き、赤いショートの髪の毛をした、少女が入ってきた。教室の中を見回し、俺と目が合う。
こっちに歩いてくる少女
(なんかこっちに来たよ)
「あなたがシオンね」
「はい、そうです」
「今日の放課後、裏庭に来てちょうだい」
そう言うと彼女は教室から出ていく
「シー君あの子知り合い?」
「いや、まったく知らない人だよ」
「そうなんだ。裏庭にいくの?」
「うーん呼ばれてから行ってみる」
「じゃあ私が付いて行ってあげる」
「別にいいよ」
「ダメ」
「即答かよ、まぁいっか」
キーンコーンカーンコーン
午後の授業のチャイムだ
放課後
裏庭に行くとあの子がいた
「遅いじゃないやっと来たのね」
「ゴメン」
「まぁいいわ。それより何でもう1人いるんですの?」
「別にいいじゃん、私も来ても」
「まぁいいですわ」
「話してなんですか?」
「実は・・・私とお友達となってください」
「へ、友達」
「そうですの、シオンさんと友達になりたいですの」
「どうして俺なんかと友達になりたいんです?」
「それは・・・魔法が上手だから教えて欲しいからです」
「魔法が教えて欲しいから友達になりたいの?」
「はいそうですわ」
「いいよそれぐらい」
「本当ですか」
「もちろん」
「ありがとうざいじます。」
「ズルイ私もシー君に魔法教えて欲しい」
「分かった分かった教えるから」
「わーーい」
「自己紹介がまだでしたね。私の名前はエイミー・ベルツです。よろしくですわ」
「シオン・ハルトマンよろしく」
「フラウ・イェーガーよろしくね」
「今日からエイミーも友達だ」
「はいですわ」
ーーーーー
黄金の椅子にたくさんの宝石が装飾された玉座に座る男は年老いたが目には秘めた野望が光っていた
「皇帝陛下、お呼びですか」
「おぉ、将軍待っておったぞ」
「実は将軍に頼みたいことがあっての」
「我が帝国内の南に住んでおる人か馬かも分からぬケンタウロウを殲滅して欲しいのだ」
「ケンタウロスをですか」
「そうじゃ、王国との戦いの傷も癒えた将軍なら簡単じゃろうと思うてな」
「はは、その命承りました」
「それでこそ将軍じゃあ」
「将軍よその戦で、実験段階の魔術通信のテストをおこなって欲しい」
「あの魔術通信ですか」
「そうじゃあ、あれがあれば裏切り者のクラリスや王国を倒すのに必要な物だからの」
「確かに忌々しいクラリスを滅ぼすのには役に立ちますね」
「それじゃあ頼んだぞよ」
「ははーー」
その日、帝国の5000の騎馬連隊が出撃した。
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