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物語詩編  作者: 怜梨珀夜
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花魁ストレリチア

 ストレリチア――別名極楽鳥花。花言葉は『気取った恋』。

 


 ああしやごしやの濁声が

 今日も(わっち)の邪魔をする


 何にも知らない人たちの

 罵詈雑言を掃き捨てながら

 幸せ求める私の上を

 通り過ぎるは雁の群れ

 常世はいずこ、と鳴いている


 愛しきお人は門の外

 この背に飛び越ゆ 羽は無く

 私の空ろな目にかかる

 極楽眼鏡は曇ってる


 さァもう捨てても よござんしょ

 どうせ叶わぬ 夢ならば

 さァもう死んでも よござんしょ

 どうせ詮無き 身なれば


 どれだけ嘘を固めても

 涙がすべてを持っていく

 気取って煙管を吹かしても

 おんしの代わりにゃなりやしない


 身の程知らずの 恋だった


 ――おんしやおんし、壊してくんな

 どうか私を 殺してくんな


 今となっては、それだけが望み。



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