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たいくつ
退屈というその四文字の言葉が頭を駆け巡ってこの何も変わらないつまらない日常に溶け込んでいくのが、私にとって何も変わらないその日常がとてもつまらなかった。
何時ものように並べられた汚い言葉と、プレゼントかのように置かれたゴミたちを、ぼんやり眺めながら一体私はいつからこんなにも気力がなくなったのだろうかと考える。
生きていくのが怖いんじゃなくて、私は、もうきっと疲れたのかもしれない。
私が教室に入れば周りの女子たちはクスクスと嫌みったらしく笑い、男子たちは「うわぁ、河相がきた!」なんて騒いで。
「(私はポジティブには考えられない…)」
このいじめを夢小説とかだったら笑って言い返したり、そうやってるけど本当にされたらこれはツラい。笑ってられない。
人に会うのが怖くなる。
人の視線を常に敏感に反応する。
周りの笑顔が憎たらしい。
夢小説じゃ、アニメやマンガのキャラクターが助けてくれたり、守ってくれたりするけれど、そんなのはやっぱり幻想に過ぎなかった。
私には誰か助けてくれるヒーローがいない。
私の涙を受け止めてくれるヒーローがいない。
だから私は今日、死ぬことにした。