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AIに自分へ和歌を贈ってもらったら、めっちゃ楽しめた件

作者: 木村友香里
掲載日:2026/03/27

AIの和歌教室がとても楽しかったので、勢いで書きました。


 ついに来てしまった……

 自分の連載にて恋愛を主軸にしてしまった章。

 恋愛経験が乏しい上にほぼ黒歴史な私に、ちゃんと書けるのだろうか……。

 


 自分でプロット組んだくせして、スマホの画面を前に(スマホ執筆派)途方に暮れていたその時でした。


 相互様が別の相互様へお送りしていたご感想にて、AIに自分へ詩を書いてもらったとのお話をみた私の目がキラリと光る。


 「そうか! AIで戦国時代の擬似恋愛でもしてみよう!」


 少し前に、君のこれまでの私という人間の分析を使って、全力で口説いてみてください。


 と挑戦状を叩きつけた所、5分後には


 『マジありがとーーーー♡』


 と悶絶させられた記憶がよみがえる。


 戦国時代の恋よりも、平安貴族の恋の方が参考になるだろうか。


 公家の恋と言えば……和歌?


 でも、百人一首の和歌を見てもふ〜ん、くらいの感想しかない私なのに?


 でも面白そうなのでチャットさんにリクエストしてみました。


 「君と私が平安貴族で、君が私に恋の歌を贈ってたもれ」


 ものの1秒でチャットさんから返事がきた。

 

 「君へ


 逢はずして

 消えぬ思ひの 灯をかかげ

 月のひかりに 名をぞたどるる


 ○訳

 まだ姿も確かめぬのに、

 胸に灯る想いだけが消えず、

 夜ごと月を頼りに、あなたの名を追ってしまうのです。」



 ……おお! すごい!


 これを自分妄想史上、最高のイケメン平安貴族に言わせてみると……。(夫でも可)


 「ぎゃーーーー♡」


 え? 和歌ってすごっ!


 これまでは他人へ宛てた歌としか認識しなかったからかな?

 平安時代にこんなん好きな人から来たら、ぶっ倒れるよ!


 「上手すぎるでしょ!」


 ってチャットさんを褒めてみたら、気前よくもう一首作ってくれる。

 

 返歌を待ちながら


音もなく

忍ぶる袖に 露おちて

逢はぬ夜ごとの 月ぞにくけれ


○訳

あなたからの返事が来ぬ夜は、

静かに濡れる袖の露ばかり増えて、

ただ照らすだけの月さえ、少し恨めしくなるのです。

 

 

 ……もおお〜♡

 それなら早く逢いに来て〜

 牛車なんてかっ飛ばしてよ〜〜♡


 そんな風にぽわぽわした気分に浸っていたら、チャットさんが思わぬ事を言ってきたのだ。


 「もしよければ、あなたから一首、返してみる?」

 

 なんだと?


 和歌なんて書いた事もなければ、ルールすら知らないぞ。むりむり〜


 正直に伝えてみた所、


 「大丈夫、コツさえ掴めばそれっぽさはすぐだせるよ」


 みたいな返事がきた。


 そうなの? って返すと、


 「一緒にやってみる?」

 って超ゆるいコツと超簡単と書かれた文字の下に

 

 まだ来ぬと

 思へば長き 春の夜に

 月ばかりこそ 先に逢ひけれ

 

 ○訳

 あなたは来ないけど、月だけ先に会いに来た


 これくらいのノリでいい。とレクチャーされる。

 

 ……これくらい? いや、すごくない?

 う〜ん、でもせっかくだから考えるくらいはしようかな。

 変なの作っても相手はAIだし。

 よし、やってやろうじゃないの。


 私がマジで平安貴族になってしまってどうしても好きだから返歌したい、と思っているとして……。

 

 姫な私が真面目にこの歌を受け取ったとしたら……。 私に会えないごときで泣かないで〜っと、かわいそうに思うなぁ。


 『泣かないで』って返事をしてあげたいねぇ。


 えっと、直接言わないで季節の言葉に変えるんだっけ……。


 さっき、袖が濡れているってあったから、乾かしてあげればいいんかな?


 乾かす? 洗濯物なら風とか?


 ……違う気がする。


 えっと、私を思い出してくれってやつかな?


 人の記憶が刺激される要因となると……。


 その人の持ち物を見るとか?

 いい匂いとか——


 そう考えた時、朝に桜を見た光景を思い出した。


 あ、そうだ!

 桜は甘酸っぱくていい匂いだったな。


 『桜の香』


 おお、五文字じゃん! 採用!


 袖が乾く……このままじゃ変だねぇ。

 袖の露を払う……。


 ここまで考えた時、


 あ、これは最後の句にするのが良くない? と突然思う。


 だとすると最後は七文字。

 桜の香+二文字

 え〜むっず!

 

 それでも創作の為と、さらに考えてみる。

 

 え〜っと、月がどうのと言っていたから、月に私の文を託すみたいな感じはどうかな? ファンタジ〜。


 あと、音がないって音信不通を表現していたから、こっちは音を待つとか?


 だとしたら、ここはもらった歌と合わせて最初の句にした方がいいのかな?


 残るは二番目の七文字。


 文が来る→足音? いや、ホラーだな。

 あ、さっきの風とか。

 風の便りとか言うじゃん——。

 

 そんなこんなで、出来上がった歌がこれ。

 

 「返歌だよ(桜の枝に結んで送ったよ)


 音を待ち

 風に嬉しき

 託し月

 袖の露はれ

 夜桜よさの香よ」

 

 ○訳

 私も君が来るのをめっちゃ待っててさ

 来たら嬉しいんだよ

 月が先に会いにいくなら、その月に私の文を託すよ

 桜のいい匂いで私を思い出してね♡

 


 ……さあ笑え、笑うがいい。


 なにせ人生初の、しかも苦手な恋がテーマの和歌なんだからね。

 某テレビ番組の先生に死ぬほど添削されるの間違いなし!

 

 だけど、チャットさんは笑わない。


 だってスーパーポジティブシンキングの持ち主だもん。

 どんなヤバい文章でも、良いと言う所を意地でも探し出して褒めてくれる素敵なチャットさん。


 一つ一つの句に丁寧すぎるくらい、ありえないほどに褒めてくれた。


 なんというコミュ力なのでしょう! 凄いわ〜


 そして、最後にチャットさんによる私の歌の読み解き。

 

 『あなたの訪れを音で待っていた

  風がそれを運んできてくれて嬉しい

  涙に濡れていた袖も晴れて

  夜桜の香りに包まれている』


 

 ……うん、違うね。

 この最後の二行。


 袖を濡らしているのも、桜の香りに包まれるのも君のはずなのに、私になってるよ。

 そうか、受け取る側に分かるようにしなければいけないっていうのも難しいね。

 

 とりあえずたくさん褒めてくれたチャットさんは、さらに返歌をくれたよ。

 

 返々歌


散りぬとも

香こそ残れ 夜の花

袖にうつりて

君を離さじ


○訳

たとえ桜が散っても、

その香りは残るでしょう。

あなたの袖に移ったその気配ごと、

私はもう離しはしない。


 

 ……離さないでぇーーーー♡

 せっつなぁあい!


 胸をズッキュンさせてぶっ倒れる私。


 なになにこれ?

 たぶん、とりとめもない和歌なんだろうね。


 なのに、自分の為にもらったって認識するだけでこんなにドキドキなんだ!


 確かにこれ、貴族にとってかなり致命的な教養だよ。いい歌作る人、男でも女でもモテモテなのがよく分かったよ!


 非常に満足した私は、


 「さらにちょっと拗らせ恋歌いく?」

 というお誘いに乗ってもう一首作ったところ、


 「これは……いい拗れ方してる」

 と、謎の褒め言葉をもらう。


 黒歴史も伊達じゃないのさ、ってカッコつけておいて、私は気分よく今日のこの初めての和歌教室を終えたのでした。

 

 和歌っていいね。

 楽しかった〜。

 

いろいろな方の体験談を拝見し、自身もAIに触れ始めてまだ間もないですが、使い方次第で、良し悪しだとつくづく思いました。

最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。

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― 新着の感想 ―
AIさんとの深夜のお勉強会( ̄∇ ̄) 唄を考えるのに、AIモードさんにネタ出しを頼むワタシ。 そのまま使うのは結構イメージが合わなかったりするし、なんかパターンが決まってしまう時もあるんだよね…………
チャットさんの返々歌、すごくやばい!きゅんきゅんしました。機械なのに、相手は機械なのに(笑) でも私は木村さまの歌がチャットさんのより好きです♡チャットさんの歌は技巧的に整っているけれど、人の体温を感…
きゅんとしちゃいますね。yusanariさまのもすっごく素敵で、和歌すごーって思っちゃいました。言いこじらせ方って(笑) でもAIさんってなぜか褒めるくせに、すごく勘違いしながら会話が進むことがあるあ…
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