【スピナの妄想】夢の中では陽気な俺 【蒸気と花と雨と 完】
【スピナの妄想記録・その23】場所:桜並木の木道状況:幻覚?夢?それとも記憶の捏造?
「……なんだ、お前か」
冷たい。いつも以上に氷点下。いや、視線じゃなくて言葉で凍った。
ナツメは振り返らず、まっすぐ前を見ている。その先にいるのは――イブキか。お、おいおい、もしかしてイブキ待ちか?いやいや、それ以前に――
一言だけ言わせてくれ。
画風、違くない!?
誰だよ!?誰描いた!?AIか!ふとももが!おしりが!重力を無視して輝いてる!しかもその丈、履いてるのか履いてないのか問題勃発してるだろ!ありがとうございます!!!(深々)
あ、目が合った。うわ、来る。双剣だ。出てる。いつの間に出したの?こっち来る。来ないで。
「――肩に乗せるな!!肩に乗せるなってば!!」
冷たい金属の感触がうなじに添う。
「あーーごめんなさいごめんなさい!!首は落ちたら生えてこないから!!生えてこないからーー!!」
……目覚めた。天井。
見慣れた天井だ。
よかった。現実って、ちょっとだけ優しい。
【スピナの妄想記録・その24】
場所:アスマ邸の裏庭(桜散り際)状況:現実?幻覚?夢の続き?それとも……見てはいけない“通信簿”を見てしまっただけ?
……見た。間違いなく、見た。俺のことが、書かれていた。
《通信簿・リリ個体 第X回記録》
──あの少女が、俺のことを“評価”してた。
感情表現?不器用?スパナでの打撃力?高い?あれ、武器じゃないって言っただろ
しかも──「俺のこと、ちょっと苦手」って書いてあった。おい、リリ。お前、それはちょっと傷つくぞ?
しかも最後、なんだあの追記。『彼のために蒸気と太ももは出すことにする』……。
イブキ。負けた。完敗だ。しかもなんだその横顔は。照れてんのか?お前、いつからそんなエースポジションに……。本編影薄かったろ。
それで俺はというと、なんかもう完全に“実況席”なんだよな。
一歩引いて、いい話風にまとめたつもりが、完全に**“サイドキャラ”**。
しかも、太ももとか蒸気とかに感謝して終わってるあたり、ほんと反省の色がねぇ。
……でもな。
この街で、誰かの感情が蒸気になって昇っていくなら。
それを笑って見上げるくらいの距離が、たぶん俺にはちょうどいい。
さて。ナツメの修理、終わった頃か?ちょっとだけ覗きに行こう。
別に心配とかじゃない。様子見だ、様子見。
いや、念のため、双剣だけは隠しておいてくれ。頼むぞ。
だからそんな目で睨まないで、お願い。すごい角度だなこれ。
なあ作者。ナンバリング飛んでないか?って思ったよな?
うん、俺も思った。俺自身が、思った。
でもな──“発表できない妄想”ってのはあるんだよ……!
言えない。描けない。いや、物理的にアウトだった。
何度AIにコンテンツポリシー違反って言わせてるんだよ。
「作者のポリシーにAIがついてこれないだけだよな?でも頭おかしいのは、たぶん作者だな!」
「評価が欲しい?評価は俺たちがしてやる。続き書くんだろ」
「あとその絵どこで見れるの?」
「“未発表の絵”って、どこで見れるんですか作者?」
「出せないとか言いながら、AI判断ギリギリ通過してる絵あるよね?」
「いや、見せろよ。隠れ巨乳問題解決してないからな、確認させてくれよ(真剣)」
◆■◇
「は〜い、セラだよ〜っ! みんな、ここまで読んでくれて本当にありがとう!」
「ということで、今回で──『リリとナツメのお話』、第1章、ひとまず完結です!」
「……泣いた? 笑った? プロレス技にツッコミ入れた? 私は、全部でした(真顔)」
「語られなかった“あのとき”のこと、気になっちゃったよね? うん、わかる、わかる〜。でもそれはね──」
(※SE:紙をめくる音)
「第2章、そして《エピソードゼロ》で、明かされていく予定です! 赤い月の下で始まる、親世代の物語。なぜこの街が、リグレインに優しかったのか。スチムハルドって何? ノアの一族って誰? 設定だらけの濃厚スピンオフです!」
「……正直、読まなくても本編には支障ないけど、読んだら世界がグッと深まるよ。ニヤニヤできるポイント、増えるかも?」
「ただ説明が増えそうで作者も頭痛いらしい」
「というわけで! 2巻が始まるまで、ちょ〜っとだけ、お付き合いくださいね?」
「作者はAIにブレンバスター描かせるため1ヶ月奮闘したけど諦めたらしいよ」
「それじゃ──また、蒸気の街ノアで会おうね!」
「セラでしたっ♪あっちのセラもよろしくね」
『出会った少女が蒸気と太ももを見せつけてくる』第1章、ここでひとまず完結となります。
最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。数名ではありましたが、最新話を追ってくれていた方。
励みになりました。ありがとうございました。
あわせて、『最強スケルトンに恋をした』も連載再開していますので、そちらもぜひよろしくお願いします!




