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黒の怪奇譚  作者: 黒羽冥
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ヒットマン

今回は趣向を変えました!

是非こんな話も。

皆様こんばんは!

さて本日も何か皆様にお話出来る事が…。

おっと…そういえば…。

「はぁっ!はぁっ!はぁっ!!くそっ!どこまでも追ってきやがる!!」

ここは見知らぬ街。

そして、俺は今追手に追われて逃げている最中だ!!

パァンッッッ!!

突然、鳴り響く銃声。

そして…それは俺の左腕に見事に命中してしまう。

「うぐっ!!??」

左腕に浴びた銃弾の勢いと激痛で身体が踊る。

腕に熱さと激痛。

じわっと衣服に滲み出す血を抑え俺はなんとか立ち上がろうとする。

その時。

足から力がぬけていく。

「がっ!?がはっ!!」

先程の銃弾のダメージなのか足が思うように動かせない俺の身体。

今まで俺は銃弾など受けた事はなかったんだ。

他の傷などは時折受けてはいるが銃弾は初めて受けたとも言える。

俺は…。

俺が生まれたのはスラム街。

ここの街は貧困の最下層が住んでる町とも言える。

そして俺はここで生まれ育った。

父親はどんな男なのかも見た事も無ければ母親の元には様々な男達が通ってきていた為分からない。

母親の収入源はその男達からの支援だったのだ。

そして俺はそんな中。

必死に生きる事だけを考えてきた。

そんな俺の憧れというか生きる術というものはこの街に古くからある、とあるマフィア。

ここで俺はボスに認められてそして名を売る事だけが俺の全てだと思っていたんだ。

そんなある時…俺が何気なく家に立ち寄った時の事。

俺は母親が住んでいるであろう部屋。

俺がドアを開けようとしたその瞬間。

パァァンッ!!!

部屋の中から銃声と硝煙の匂いがしてくる。

(誰だ!!??)

俺は中からの気配を感じゆっくりと玄関の扉を開いていく。

次の瞬間。

ガンッ!!!

俺は東部に突然の痛みと衝撃を感じる。

頭部に振り下ろされた何か。

それは俺の全てを鈍らせるには十分な攻撃だった。

俺は膝をつき視界が戻る事を願う。

だがしかし。

無常にもその誰かは俺に更なる攻撃をしようと待ち構えていた。

パァァンッ!!!

そう…銃による、その一撃は俺の左腕を潰すには十分なものだったんだ。

(誰なんだこいつ…左腕はもうダメなようだ…。)

次第に俺の視界が戻ってきた気がする。

ぼんやりと見えているその光景。

よく見ると目の前に転がってる人の姿を目にする。

(母親………か??)

そう…既に動いていないその身体をよく見るとその人物とは、どうやら俺の母親らしい。

そんなことを考えてると。

ばぁぁん!!

「んぐっ!!!」

今度は右足に激痛と焼けるような痛みが走る。

「はぁ…はぁ…」

俺はもう身体の痛みと止まらない血液の流れる熱くドロドロとしたぬるめく感覚。

(くっ!?やばい!視界もどんどんかすんでいく。)

すると俺の元へ近づいてくる足音。

そして……そいつは俺の目の前に立つと。

「ククク………。」

一言呟いた。

パァァーーーーンッ!!!

俺は……………。

無と化した。

気がついた俺。

身体中にぬるりとヌメりを感じるのは俺の血液だろう。

俺は痛みと苦しみの中。

意識が消えた。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 追われる怖さと死を目の当たりにする怖さと、死が迫る怖さとリアルさと、そんな色んな恐怖が押し寄せてきました。 それだけではなく切なさも感じました。 短いお話なのに心が動かされる文章力は流石で…
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