盆の章ーその捌ー
りんちゃんの突然の言葉。
すると………りょう君が口を開く。
『りんちゃん……一人じゃ危険すぎるよ。』
『りょうくんは黙ってて!!………私は一人でも行くんだから!!』
そういったりんちゃん………だけどそんなりんちゃんの身体は微かに震えていた。
するとそれを見たりょうくんは意を決したかのような表情を浮かべると口を開く。
『わかったよりんちゃん………。』
『えっ!?』
『それなら僕がりんちゃんと一緒に行くよ。』
りょうくんの突然の言葉。
私はなにか違和感を感じたが。
りょうくんに手をひかれながら…りんちゃんは彼と二人………あの怪しい屋敷に向かったのでした。
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残った私達……だけどなにか嫌な予感が心の底から湧き上がった私は遂に決断をする。
『もう終わりよ……………皆、皆ここで死んじゃうんだ!?』
『嫌だよ……………ママ。』
残された女子二人はそう叫び涙を流していた。
そして男子達は何か知っているのか知らないのか只々沈黙していた。
そんな中私は。
『私も行ってみる。』
私はそういうと玲奈ちゃんが私を心配そうに見ていた。
『たまきちゃん…………一人で大丈夫?』
『うん!!玲奈ちゃんは危ないからここで待ってて。』
私は彼女にそう告げるとふと、気がついた事があった。
自分のテントに向かうとバックからある物を取り出す。
『玲奈ちゃん!ちょっと。』
私はテントから顔を出すと彼女を呼ぶ。
ほかメンバー達は不思議そうに私達に目を向ける。
私は考える。
今回のこの失踪事件には何かあると。
それは皆が恐怖するこの呪魂島の呪い。
それにより消えたと皆は思っている。
だがそんな呪いなんて。
私はこの人間関係に……いや、あのりょうくんの行動とほかの男子メンバーの様子がずっと気になっていたのだ。
私は玲奈ちゃんにある物を渡すと私は告げる。
『玲奈ちゃん………………これから私は消えてしまった二人をあの二人とは別に探してみるよ。』
『えっ!?玲奈ちゃん……ついて行って三人で行った方が危なくないんじゃない!?』
私は首を横に振る
。
『私はある人が犯人じゃないかなって思ってるの………だからここは私一人で行くね……だけどもし私が朝まで来なかったらそれで。』
私はそうお願いをすると。
この場からあの小屋へと向かったのだった。
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