盆の章ーその参ー
私……矢崎たまおは数名の部員と顧問の八代先生を引き連れ……そして船をだしてくれた若木さんに送られ今ここ呪魂島に到着したのだった。
話によればこの呪魂島……昔はこの島にも人は住んでいたらしい………だが明治以降………この島に災害が起こり………ここには人は住まなくなったとの話だった。
ここに滞在するのは食料の関係上、一週間ほど。
迎えの若木さんが来るのは一週間後。
私達はその一週間をこの島で過ごすのだ。
不安と期待を胸に、この一日二十四間……一週間で168時間ミステリー合宿が始まったのだった。
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『さあ、皆………若木さんも行ってしまったわ………食料なんかも普通に皆10日程は食べれるくらいの数はあるわ……まずは寝床確保をしましょうね!』
私はそう語った。
『『はーあーーーい!!』』
皆の声でまずはテント設営と調理班に男女で分かれる事になった。
こういう時の男子というのは変に結束力があった。
私達は感心しながら持ってきた食材で作り始めたのはカレーだった。
米を研ぎ、火にかけるメンバー。
そして野菜をきりカレーを作るという二人、二人に分かれ作業する。
そして私達は作業をしていくと……私と比較的仲のいい女子……『一川玲奈《いちかわれな』が口を開く。
『ねえねえたまおちゃん!?』
『どうしたの玲奈?』
すると私の声に顔を赤らめ恥ずかしがる玲奈。
私は察した。
そういえば大事なトイレの確保もしておかなくちゃ。
さすがに草むらはやばいと踏んだ私は玲奈とともに昔あったとされる建物を探すことにする。
私達は島の中心に向かえば何かあるのでは!?と、目指していく。
すると。
『あ!?たまおちゃん!?あれ!?』
『えっ!?
私達が向かった先には建物が一棟建っていた。
古い建物でボロボロではあったが私達はトイレを探す。
『良かった……とりあえずはトイレを確保出来たわ。』
私がそう安堵していると玲奈が戻ってくる。
『たまおちゃんごめんねー』
『おっけー!ここトイレに使わせてもらおうよ!?』
『そうだね……一応水道も使えたよ。』
『えっ!?そうなの!?それなら助かるね?』
『うん!もうここに寝ればいいのに。』
玲奈ちゃんはそう呟く。
『うん、大変だったら考えようよ!せっかく皆やる気だしさあ』
『うん!そうだね!でも皆知ったらここに来たがると思う。』
『そうね、まずは戻ろう!?』
こうして私達は宿泊の準備をした。
トイレを教えるとやはりここに泊まろうかとも話も出たが、それをしなかった。
こうして何とか一晩を過ごした私達。
ところがその日の晩。
恐れていた何かが起こってしまったのだった。
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