表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
97/100

花冷えの宵に歩く夜道


花冷えの宵に歩く夜道は

雨の降ったあとの静けさ


しんと静かに

三月の空のように

季節が戻ったように

おかえり、冬

いつでも帰っておいで



散った花びらは降り積もり

花の小径は桜色

吹き寄せられて

花びらを浮かべて

池の面も桜色

水面下は、暗闇



花の季節が過ぎていく

花の舞う空に思うこと

それはきっと

恋に似て、少し違う


散る花に寄せて

幾人の歌人が歌を詠み

春の日を見送っていたのかと

語りかける言葉を思えば


儚い夢に似た、誰かの面影は

桜吹雪に隠されて

誰だったのか

桜だけは知っている


花は空へ向かって

風に乗ってゆけ

ひらり、と






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ