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空中散歩。夜のカーテンを開ける
『空中散歩』
夜の扉を開けて
星の世界を旅しに
空を歩く
最初の一歩
地上から空へ
見えない階段を
たんたんたん
夜空に続いて
木は影になった
その向こう
深い空へ
浮かびながら
木の枝をさらに上へ
屋根と同じ高さを歩いて
ふわりふわり
空中散歩
『夜のカーテンを開ける』
夜のカーテンを開けた
すると
昼になった
虹のように
青空に
青や緑や黄色の
星々のこどもたち
きららかに輝いて
眩しい青さ
太陽の恵みは
いつでも、誰にでも
それは素敵なこと
カーテンに手をかけて
静かに元に戻していくと
夕焼けが遠い空を飛ぶように
雲は輝いていた
カーテンが閉まったあとも
星が静かに、輝いていた




