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古本屋さんの帰り道


冬のコートを出した日に

街に古本屋を見かけた



木の扉、鉄の輪の取っ手


雰囲気に惹かれて

開けてみた





古い本の匂い

埃のある空間


年代物の室内には

天窓からのやわらかい光

白く線を描いて

壁際の柱には窓のかたち



棚から棚へと渡り歩くように

背表紙を見ていく


知った作家さんの名を見つけて

気になるタイトルを見つけて


それから

手にして、そっと開く



本と向き合う時間

文体とか、内容とか……


合わない時は、それは

別の人のためのもの、なんだと思う





誰かの本だったもの


誰かの手にしていた本


捨てられなかったから

ここにある





大切にされた本は

古紙でも、きれいなまま


真っ新なまま



こんにちは

うちに、来てくれますか?


そんな気分で

お持ち帰りしてみる










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