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風鈴の鳴る社に


夕涼みの頃に

神社の赤い鳥居を前に


通りかかったときの、気分の赴くままに

聖域に入っていく



階段を上がっていく

空がひらけていく


飛び立つ鳥のように

夕暮れに向かって一段




階段上から見晴らす

木々と、社と、手水の岩甕


夕闇が漂う境内は

空気が変化していく



風が吹いて

ちりん、と聞こえて


風鈴がひとつ

揺れている



大柳の木が揺れている


風鈴がまたひとつ

鳴っている



夏の宵の名残のように

ちりん、と涼しく


あちらこちらで赤や青

色のついたガラスが揺れている




日暮れの前にお参りをして

刻々と変わりゆく雲を見る



夜の気配がしてきた


強風吹いて

軒下に並んだ風鈴が鳴る


ちりん、ちりん、と揺れながら




振り返っても

まだ鳴っている











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