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七夕飾りのおもいで
七夕まつりが好きだった
何日も前から窓辺に立って
晴れないかと空を見ていた
晴れても雨でも
笹の葉に飾りつけて
お部屋にもおりがみを飾って
そのために
きれいな紙かざりを切っていく
その一連のことが好きだった
星に短冊、笹の葉に
ピンクにみずいろ、きいろ、あお
きれいに飾りつけたあとは
夜になるのを待ちましょうね
そう言った優しい人は
白い手をしていて
見たことのないお菓子をくれた
誰だったか顔も思い出せないけれど
織姫さんってこんな人かなって思って
だとしたら彦星さんはきっと
同じくらい優しいおにいさん
そうだったらいいなと思っていた
こいびとたちは
天の川を渡してもらって
星の空のどこかで
逢えたのかな
そうだといいなって
純粋な気持ちで願っていた
今は遠い夢のような
夏の短い夜のこと




