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雨の生まれるところ
真っ白な空高くの
雲のあるところから
雨は生まれて
さーっと降って
降り終わったら
きらきらの世界が待っていた
緑の匂いがして
誘われた蝶が一匹
花から花へ、飛んでいた
紫陽花も咲いて
葉っぱの上の雫は
風に靡いて、落ちそうで落ちない
繰り返される自然の営みがあって
わたしたちもまた
自然の一部として生きている
なあんて
キザなセリフはいいや、
今日は晴れたから
溜まった洗濯物を片付けて
どこに行こうかな
ある梅雨の雨のあいだに
生まれたての雨粒が一滴
水たまりの上に着地したら
それは、もしかして
いいきざしかもしれないですね




