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オープンカフェから花を
晴れた初夏の昼下がり
カフェのテラスから
午後の木漏れ日を浴びていると
世界には光が満ちて
穏やかに日は過ぎていく
そうして風が
まだ私たちが知らないことが
世の中にはたくさんあるのだと
教えてくれる
誰にもわかる言葉で
緑の葉っぱとか虫とか
いつもの空のこととか
ときどき笑いかけたりしながら
木の梢の葉っぱたちと語りながら
そうして何にも縛られることなく
自由に颯爽と吹き抜けていく
あの空の向こうへ
雲の流れる辺りに向かって
オープンテラスでは
お嬢さんがたが小鳥のように集っていて
ときどき楽しそうに談笑しているから
優しい音楽のようで
私もつい長居しがちで
スタッフさんを困らせているのかもしれない
午後の景色から。晴れた日の風を浴びて思うこと。