ひとときの詩集

流れていく風に

南風が吹いて

カーテンを揺らす

ふわり、ふわり

青い風が通り過ぎて

花瓶の生花は日陰の匂い

晴れた日のベランダ

洗濯物が揺れて

風と戯れている

目を閉じると

風の手触りがして

耳に心地いい

甘夏の香りが少しする

ここは南国

砂浜と海の広がるところ

波音みたいな風の音を

世界に響かせて

椰子の木を見上げて

ひたすらに眠りたい

幸せを夢見るような

微睡みのひととき

ゆらり、ゆらり

揺れるハンモックに乗って

ふわり、ふわり

触れる柔らかい風を感じて