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夕方に落ちて、朝方に生き返る……


『夕方になって』


夕方になって

建物を出れば、暮れてゆく空


地上に咲く花は揺れている



息も耐えそうな気分になったときは

ひとり静かに

空を見よう


そうして水たまりに映る夕空に

こころを預けて、軽くなればいい



空を見ているあいだは

自分と空のほかには、誰もいない


何も気にすることなく

ただの風になって

何からも解放されていよう

しばらくのあいだだけ

もう少しだけ




『桜の季節の終わりに』


帰り道を歩くとき

あ、向かい風、と思った瞬間

薄紅色の花吹雪が

わたしのまわりを通り過ぎていった


桜色の風は

新緑に変わっていく前の

一瞬の巡り合わせ

今年ももう終わりなのと聞けば

微笑みが返される気配がして


また来年の約束を

きみを見送りながら




『緑の薫る朝の公園を思う』


朝の気持ち良い季節に

緑の多い道を行く


木々の緑は高台で揺れて

風の通り道が作られる


風の音を聴いていると

地球が生きている

そんな気がしてくる



夜には落ちてゆく

暗闇の静けさへ


そうして草葉とともに眠ると朝には

朝の光とともに生き返る


お茶を淹れて、ひと息ついたら

さぁ、出かけていこう












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