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記憶の中のワードローブ


朝、目覚めた時に

晴れている空を眺めていたら

翠色のワンピースがあったことを

思い出した


昔、好んで身につけていた

東欧の娘みたいなその服は

回ると裾が翻るのが楽しくて

何度もくるくる回ってみたりして

模様が揺れるのを見るのが好きだった


身長が伸びてからは膝丈になり

そのうちには着なくなり

それは何度か引っ越しするうちに

いつのまにか消えていたけれど


きっと、どこか遠い

ワンピースの咲く花園に

今も踊っているのだろう

それが似合う少女の

笑みの傍に







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