表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/100

雨続きの夜のつぶやき


雨の日の終わりになって

雨音のうちに空は暮れていく

知らないうちに時は過ぎて

夕陽をどこかに隠したまま

室内だけが暗くなっていた



空気を入れ替えるために窓を開けた

そうしたら熱帯の湿った風が入ってきて

カーテンにかけたきりの

室内干しの夏物が重たくなって

外から暮らしの音が聞こえた



誰かの話し声がする

宅配の配達員が階段を上がっていく

それから雨の降る音に混ざって

遠くの幹線道路の車の走行音まで聞こえる



今、自分はこの地球の上にいて

集合住宅の一室にいて

この町に住んでいるのだと実感して

さて、夕飯のしたくを始めることにする



しだいに暗くなる外を感じながら

観葉植物に雨粒が光ったのを見て

それからカーテンを閉めて

灯りをつけていく



隣の家にも灯りがついて

共働きの奥さんが帰ってきたことを知る

地上には灯りが連なって

車のヘッドライトが道路を照らして

家路に向かって走り去っていった








評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ