表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
87/433

不幸度は加速する

 魔王としてフデを倒そうとしたのだが、ラックは受け止められてしまう。

 しかし戦っている間に、フデまでもが契約されてしまったようだ。

 二人で壊してみようと攻撃もしたが、傷すらつかないほどに頑丈だった。

 これはダメだとあの本に期待し、僕とフデはギルドに戻って行く。

 しかしその場にはスラーさんが待ち構え、怖い顔をしている。

 僕達は謝って、事情を理解してくれた。

 スラーさんが部屋を去り、僕とフデは本のページをめくっている。


「お、ありましたよ」


「どれだ、俺にも見せてくれ!」


「オォウ、俺っちにも見せてくれよぅ!」


 ラックを放置して書かれていた文字を見ると……。


『残念にも魔王を倒せなかった者へ、むしろこの剣に選ばれてしまったなら、倒すことのできない者の方が多いだろう。ああ、私は分かっていたよ。だから別の方法を記しておこう』


 なんて親切な本なのだろう。

 で、その方法は?


『その剣はドンドラゴの野草というものが物凄く苦手だ。剣と自分の体にその汁を塗りたくれば、剣に追われることはなくなる。そして剣を離して無事一ヶ月を過ごせば晴れて契約は解除されるだろう』


「ドンドラゴの野草っていうと、食べられなくはないけど、とてつもなく苦くて臭くてマズイと言われる物じゃないですか」


 その臭いは独特で、カビが生えたような……。

 もしかして、あのケースの中に籠っていたのだろうか?


「そんなことはどうでもいいわ! その方法じゃあ普通に一週間以上かかるじゃないか! ページをめくるんだライバルよ、別の方法にしよう!」


「ハッハァ! 俺っちあの臭い嫌いで~す! でもそんなことをしたってぇ、良い事はないんだよぅ! フゥウッ!」


 確かに時間はかかるし一週間では解決できない。

 でも、剣と離れるだけなら直ぐにでも出来そうだ。


「そうですね、他の方法も見てから考えましょう」


 ページをめくると、ドンドラゴの野草の使用方法が書かれている。

 その辺りは飛ばして見ると、別の方法が書いてあった。


『わかっている、わかっているぞ。臭いが嫌だというのだろう。時間が長いというのだろう。あまりお勧めではないが、他の方法もないことはない。それは魔王の使いと言われる魔物を百体倒せば契約が解除されるというものだ』


 魔王の使いというのは、遥か昔の魔王に創り出された魔物だと言われている。

 今この時代にも確認されてはいるけど、結構な貴重(レア)な魔物なのだ。

 しかしこちらには魔物を捜す能力を持ったフデが居る。

 一週間もあれば百体ぐらいどうとでもなるはずだ!


 一応その後ろのページを見て行くが、その倒し方や潜んで居る場所が詳細に書かれていた。

 まあギルドにも資料はあるので、これは見る必要はないだろう。

 他の方法を確認するも、崖から跳びおりて生死の境を彷徨えば解除できるとか、致死毒を飲んで生き残れば解除できるだのと無理な話が書きこまれている。


 僕はパタンと本を閉じて、台座の上にきちんと戻した。


「これならいけるかも知れません!」


「おお、やってやろうじゃないか!」


 僕達はやる気を見せるが。


「どいつもこいつも、同じ道をたどるのですねぇ、ハハァン」


 ラックの言葉通りなら、相当数の持ち主が悩み辿った道らしい。

 でも今回は二人で、僕には頼れる仲間もいるのである。

 だから、僕はファラさん達に頼みに行った。

 二人はどうやら荷物の点検をしているようだ。


「ハッハァ、俺っちを忘れてるぜぃ相棒ぅ! イェア!」


「ぬわああああ、引っ張られるううう!」


 ちなみに腰には勝手にラックが装着され、その隣にはフデが引き寄せられてくる。


「ファラさんミアさん手を貸してくれませんか!? 解除方法が分かったんです!」


 僕は二人に手を借りようと頼み込むのだが。


「あんたの為にこっちに仕事が回って来るんだから行ける訳がないでしょう」


 ファラさんからは簡単に断られ。


「ワタシ、ガンバる!」


 ミアさんは頷いているけど、どうやらファラさんとの仕事を頑張るらしい。

 いやまあ、確かにそうだ。

 そりゃあそうだ。


「だったら他に誰か!」


 ギルド内部を見回すが、今はディスクワークしているスラーさんと、ギルド内部を掃除しているディザリアさんしか居ないらしい。

 当然ディザリアさんは問題外……。

 いや、今回町の外に出るから使い道があるような気が?

 居ないよりはマシだろうか?


「う~ん、でもそれは……」


「フッフー、なんだよ相棒、女に声をかけるのを悩んでるのかぃ? アッハァ、いいぜぃ、俺っちにまっかせなぁ! へィ、そこのオッパイの大きなイカシタ彼女ぅ、俺っちとデートしなぁい。ヒューゥ!」


 この場所にオッパイの大きい人は一人しか居ない。

 ファラさんとミアさんもそこまで大きいとは言えないのである。

 だからオッパイの大きなディザリアさんは、こちらを振り向き僕を見た。


「アーッハッハッハ! この私に声を掛けるとはやるじゃないのクー・ライズ・ライト。いいわ、私は暇だったのよ! 当然私とデートするなら激高な料理が必要よ。早速ご馳走して貰おうじゃないの。スラー、いいわよね!?」


 あまりにも暇だったのだろう。

 ディザリアさんは僕の腕をガシッと掴んだ。


「ああああああ、僕が言ったんじゃないんですからね! 魔物退治に行くんですからね!?」


 僕はご馳走(ごちそう)なんてしたくないと思いっきり否定した。


「モテモテだなライバルよ、しかしあまり(うらや)ましくないのは何故だろうか? やはり相手に原因があるからだろうか? それでマスター、どうするのだ?」


 フデは特にかんがいもなく、スラーさんに声をかけている。


「ふむ、まあいいでしょう。たまには息抜きをしてもらわないといつ暴走してしまうか分かりませんからね。暫く帰って来なくてもいいですから頑張って来てください」


 そしてスラーさんからも許可が下りてしまった。


「許可が出たわ、行きましょうかクー・ライズ・ライト。デートの始まりよおおお!」


「よし、行くぞライバルよ、俺が連れて行ってやろう」


 僕はディザリアさんとフデに腕を掴まれ。


「僕はお金ないんですからねえええええええええ!」


 ギルドの中を引きずられて行く。


「ふぅ、まあ頑張って行って来なさい」


「イテらー!」


 ファラさんとミアさんに見送られて、僕はギルドの外へ連れ出された。

 クー・ライズ・ライト (僕)

 グリス・ナイト・ジェミニ (双子の男の子)

 リューナ・ナイト・ジェミニ(双子の女の子)

 ミア・ミスト・レイン(元賞金首)

 アリーア・クロフォード・ストラバス(管理お姉さん)

 グリア・ノート・クリステル(お姉さんの相棒)

 コーディ・フル・フラグメント(獣使い見習い)

 ランズ・ライズ・ライト (父)

 ファラ・ステラ・ラビス(護衛の人)

 フェイ・ステラ・ラビス(ファラの父親)

 スラー・ミスト・レイン(僕の上司)

 ディザリア・エルス・プリースト(破壊教)

 ナオ・ラヴ・キリュウ(リセルの弟でディザリアのチームメイト)

 デッドロック・ブラッドバイド(冒険者)

 ミカグラ・ツキコ(デッドロックさんの相棒)

 リセル・ラヴ・キリュウ (ローザリアのギルド受付)

 ディーラ・ストライウス (ミトラの町のギルド員女)

 デルメオ・ザック・デルタ(ミトラの町のギルド員男)

 フデ = インフェニティ―・ダーク・ロード・ウミノメ・キング・ジョージ四世ファイナルモード・ディスティニー(没落魔王)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ