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解放されたい僕

 もうすぐ不運から解放されると、僕はウキウキ気分でギルドへ向かい、元気よく挨拶する。

 しかしスラーさんに呼び止められ、僕は剣の手入れをすることになった。

 名前と逸話に後ずさりする僕だが、お金の為に受け入れてしまう。

 そして剣に触れると突如として喋り出し、よく分からない契約をされてしまった。

「うおおおおおお!?」


 僕は即座に台座に戻り、腰に装着された剣を置き去った。

 しかし僕の腰の辺りから黄色い光が伸びて、剣がものすごい勢いでやって来る。

 そしてあっと言う間に剣が装着されてしまった。


「相棒ぉ、契約済みの俺っちからは逃れられないぜぃ! もう諦めるんだなぁ!」


 勝手に相棒にして契約した挙句、外しても外しても腰に装着されてしまう。

 これはまさしく。


「あああああ、呪いの武器があああああ!」


 僕はこの変な状況に頭を抱えてうずくまった。


「呪いの武器だってぇ? おいおい、俺っちは超究極聖剣なんだぜぃ。選ばれたことを幸運に思うんだなぁ。それによぉ、俺っちに選ばれたってことは、勇者って言っても過言じゃないんだぜぃ?」


「嫌だああああああ、そんなのに成りたくなああああい!」


 僕は腰の剣を取り外し、壁へ向かってぶん投げた。

 しかし壁にぶつかる前に、またも腰へ戻って来る。


「ハァ、ハァ、ハァ、ハァ……」


 何度やっても戻って来るが、一つだけ法則があるようだ。

 なんか一定の距離が離れると腰に戻って来るらしい。


「あのさぁ、そんな無駄な努力をするより、その本でも見てみたら?」


「ラらー!」


 ファラさんの指摘で、台座に置いてある本のことを思い出した。


「確かに、それがいいかも知れませんね」


「ハッハッハァゥ、諦めちゃいなよぅ!」


 僕は腰から剣なのか分からない変な物体をを外し、体から離した一定距離に置いた。

 やはりこの距離ならば腰に戻っては来ないようだ。

 台座の上に置かれた本に手を伸ばすが、表紙には何も書かれていない。


「どれどれ……えっと……」


 僕が表紙をめくると、大きく分かりやすい字で『警告、剣を触る前に読むように』と書かれていた。

 何故本の中に書くのか……そういう大事なことは是非表紙に書いておいてほしい。


「クー、何が書いてあるのよ?」


 ファラさんが聞いて来るのだけど。


「ハッハァ、き~っとくっだらないことさぁ! 気にせず俺っちと勇者しようぜぇ!」


 僕の前に、デッドラックがそれに答えてしまう。

 いや、そんな使ったら死にそうな名前で呼びたくはない。

 名前もデッドロックさんともなんとなく似ているし、幸運であるラックということにしよう。


「うるさいわよ、壊されたくないなら黙ってなさい」


「ナサーい!」


 ファラさんとミアさんに怒られ。


「ハッハァッ! んじゃあちょっと黙ってるぜぃ、ヒャッハァァァァ!」


 ラックは一応黙ろうとするが、我慢できずにヒャッハーだの、イェエー、だの叫んでいる。

 こんなのに付き合っていては延々に読み進めることは出来ないだろう。


「で、なんて書いてあるのよ?」


 ファラさんは急かして来るけど。


「まだ読んでいないんで、もうちょっと待っててください」


 と言って本の中をを読み進める。

 その内容とは、『絶対剣に触らないこと。もし触ってしまったなら諦めてください』と書かれている。


「なあああああ!」


 それを見て僕は、本を思いっきり床に叩きつけたのだった。

 しかしページはまだ残されていて、手掛かりも書かれているかもしれないと、もう一度本を拾った。


「クー何かあったの!?」


「ノかー?」


 ファラさんとミアさんは、声を掛けると共に一歩下がって行く。


「イッエァ! アッハァ?」


 まだ叫び続けるラックを放置し。


「いえ、何でもないんです」


 僕は本のページをめくった。

 中には、『俺は、偶然にもこのおかしな剣を触ってしまって呪われた男だ。後世の為にこの本を書き残そう。しかし、剣に呪われてしまうような不幸な男なら、本を読む前に触ってしまっていると思う。一応合掌しておこう』と書いてある。


 僕はもう一度本を叩きつけたくなったけど、続きを読むために我慢した。

 そして続きを見ると。


『さて、不幸な君が助かる方法はいくつかあるが、勇者を目指すというのなら魔王を倒してみるのも一興だろう。確かにこの剣は呪われているが、力としては相当なものがある。持っている者の不幸を力に変えるから不幸になればなるほど力を増す。練達すれば山をも砕くほどだ。その力を使って見事打ち果たせば、剣も満足して眠りにつくだろう』


 それを見た僕は、置いてあった剣を拾った。


「なんか魔王を倒せばいいみたいなんで、僕ちょっと行って来ます」


 たかだか魔王を倒せばいいだけだ。


「やる気になったかい相棒ぅ、魔王を倒す冒険の始まりだぜぃ。イエァッ!」


「あっそう、行ってらっしゃい」


「イテらー!」


 ファラさんとミアさんに見送られ、僕は颯爽と冒険に出掛けて行く。

 そして僕は、目的の場所に到着した。

 ドンドンと扉を叩き、目的の人物を呼び出している。


「ああ、ライバルか、どうした?」


 扉から出て来たのは、元魔王のフデである。

 元であっても魔王は魔王、倒しさえしてしまえば、この剣から解放されるはずだ。

 だから僕は。


「覚悟おおおおおお!」


 剣を抜いて跳びかかった。


「どわああああああああ!? い、いきなり何すんだ!」


 とっさに攻撃したというのに、フデには避けられてしまった。


「オゥィエェイ!」


 まあ後衛の僕にはこのラックを扱う技量はない。

 しかし剣先からは剣線というか魔力というか、黄色い閃光発射され、フデの部屋を爆散した。

 だが、今気にするべきは剣のことであって、爆発した部屋のことではない。


「フデさん、良いからちょっと倒されてください! 僕のためにお願いします!」


 僕は必死にお願いしたが。


「嫌だわ! 絶対嫌だわ!」


 フデには断られてしまった。


「そうですか、じゃあ……」


 不意打ちに失敗した僕は剣を下に垂らし、別の方法を考えようかと少し悩むが。


「何があったか知らないが、分かってくれたかライバルよ。とりあえず部屋の弁償を……」


 フデの声に耳を傾け。


「とりゃああああああ!」


 もう一度跳びかかったのだった。

 クー・ライズ・ライト (僕)

 グリス・ナイト・ジェミニ (双子の男の子)

 リューナ・ナイト・ジェミニ(双子の女の子)

 ミア・ミスト・レイン(元賞金首)

 アリーア・クロフォード・ストラバス(管理お姉さん)

 グリア・ノート・クリステル(お姉さんの相棒)

 コーディ・フル・フラグメント(獣使い見習い)

 ランズ・ライズ・ライト (父)

 ファラ・ステラ・ラビス(護衛の人)

 フェイ・ステラ・ラビス(ファラの父親)

 スラー・ミスト・レイン(僕の上司)

 ディザリア・エルス・プリースト(破壊教)

 ナオ・ラヴ・キリュウ(リセルの弟でディザリアのチームメイト)

 デッドロック・ブラッドバイド(冒険者)

 ミカグラ・ツキコ(デッドロックさんの相棒)

 リセル・ラヴ・キリュウ (ローザリアのギルド受付)

 ディーラ・ストライウス (ミトラの町のギルド員女)

 デルメオ・ザック・デルタ(ミトラの町のギルド員男)

 フデ = インフェニティ―・ダーク・ロード・ウミノメ・キング・ジョージ四世ファイナルモード・ディスティニー(没落魔王)

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