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魔王様の夜明け(三章終了)

 僕達は話し合い、フデの良いところを見せるという作戦にでる。

 顔じゃあデッドロックさんに敵わないと、料理でアピールすることに。

 ツキコさんの部屋に行って料理を作るが、フデの腕は壊滅的だった。

 代わりに作れとファラさんに命じられ、僕は料理の腕を振るって美味しい料理を作り上げる。

 だが何故か争いが始まり、そんな中ツキコさんが帰宅した。

「何してるのって聞いてるんだけど?」


 ツキコさんは勝手に部屋に入られて怒っているようだ。

 変な答えを言ったら襲われそうである。


「ツキコさんに手料理を食べさせたいから味見をしてくれって言われまして、充分美味しかったから今本番の料理を作り終えたんです!」


「そ、そうだ! これは俺が作った料理だぞ! 存分に召し上がってください!」


 フデは恐怖しながらも僕の料理を勧めている。


「へ~……毒とか入って無いわよね?」


 だがツキコさんに疑われてしまったようだ。


「「ないないないないないないない!」」


「ナイぞー!」


 僕とフデは首をふり、ついでにミアさんも同じようにした。


「ツキコさん今晩は、味見したけどお料理は美味しかったわよ」


 ファラさんもフォローを入れてくれている。


「……ファラが言うなら安心かしら? でも今から甘い時間が始まるから、帰って貰えると嬉しいわ」


 しかしあまり長居すると巻き込まれてしまいそうだ。


「分かりました、僕帰ります!」


「おいいいいいいいい!?」


 僕は即座に決めたのだけど、フデは引き止めようと僕の腕を掴んだ。


「ちょっと、離してください!」


 引き離そうとしてみるけど、力の差は歴然だった。

 全然動かない。


「そうね、二人の邪魔をしたら悪いし、帰らせてもらうわ。ミアも帰りましょう」


 僕が困っているのにもかかわらず、ファラさんも帰宅することを決めたようだ。

 ミアさんを連れて帰ろうとしている。


「ワタシ、オナかヘリヘリ!」


「あんた今食べたでしょうが。食べるなら家で食べなさい! ほら、行くわよ」


 ファラさんはミアさんに手を引かれ、外に出て行ってしまった。

 僕は置き去りにされたようだ。


「あの、帰れませんから離してくれませんか?」


 もう一度腕を強引に引きはがそうとしても、フデは全然離してくれない。


「嫌だ! 俺はお前と一緒に居たいんだ!」


 しかもツキコさんの前で危うい発言をしてしまう。


「……へぇ、まさかそんな関係だったなんて、全然気付かなかったわ……」


 シュラッとカタナが抜かれる音がした。


「フデさん、誤解を生むような発言はやめてください! ツキコさんが怒ってるじゃないですか!?」


 僕は必死に言い訳をする。


「ち、違うんだツキコ、俺とこいつとは友人なんだ! そんなあやしい関係じゃない!」


 フデも言い訳をしているが。


「……もういいわ。ダーリンには二度とそんな気が起きないように教育してあげる。そしてクー・ライズ・ライトお前には地獄を見せる!」


「「えええええええ!?」」


「……二人共、覚悟しなさい!」


「「いやあああああああああああ!」」


 僕とフデはツキコさんに教育という暴力を受け、思う存分に叩きのめされた。

 何が起きたのかは言いたくないが、解放されたのは真夜中を過ぎた頃である。

 僕は落ちていた木の枝を杖にしながら、家路に着く前にパッタリと力尽きた。

 やっぱり魔王なんかと関わっても良い事なんてない。


「グフッ……」


 もう二度と相談なんて受けないと誓い、闇夜の中で意識を失った。


「クー、何でこんな所で寝てるのよ。もう仕事の時間よ、起きなさい」


「ヨメ、オキロ!」


 ファラさんとミアさんの声が聞こえる。

 僕が目を開けると、太陽を背にした二人の顔が見えていた。

 まだ朝ご飯も食べていないというのに仕事の時間が来てしまったようだ。

 とりあえず近くにあった野草をむしり口の中に放り込む。


「もはみょうごじゃいまふ、じゃあいきまひょうか」


「せめて飲み込んでから喋りなさいよ。はぁ、お握り作って来たんだけど、食べるわよねぇ?」


 ファラさんは、大きな葉っぱで包んでいたお握りを取り出した。


「たべま~す!」


 僕は立ち上がって手を挙げる。


「タベるー!」


 ミアさんも手を挙げて喜んでいる。


「ミアはさっき食べたでしょ? 我慢しなさいよ」


「タベるー!」


 ミアさんはファラさんからお握りを奪い取ろうとしている。

 僕も動き出し、お握りの争奪戦が始まった。

 しかし。


「「ああああああ!?」」


 包んであった葉っぱがバリっと破れ、入っていた二つのお握りは、地面に転がり砂まみれになってしまう。

 だからといって諦める訳にはいかない。

 僕とミアさんはお握りの一つを掴み上げ、何事もなかったように口の中へ運んでいった。


「そんな物まで食うんじゃないわよ。私が恥ずかしいじゃないの」


 ファラさんは冷たい目をしている。


「ふぁいひょうふへふ、んはいへふよ!」

(大丈夫です、うまいですよ!)


 僕は気にせず味の感想を言った。


「ンマイなー!」


 野生児のミアさんもおなじようなものである。

 こうして僕の何時も通りの日常が始まった。

 魔王なんてどうでもいいし、ご飯さえ食べられれば満足なのだ。

 クー・ライズ・ライト (僕)

 グリス・ナイト・ジェミニ (双子の男の子)

 リューナ・ナイト・ジェミニ(双子の女の子)

 ミア・ミスト・レイン(元賞金首)

 アリーア・クロフォード・ストラバス(管理お姉さん)

 グリア・ノート・クリステル(お姉さんの相棒)

 コーディ・フル・フラグメント(獣使い見習い)

 ランズ・ライズ・ライト (父)

 ファラ・ステラ・ラビス(護衛の人)

 フェイ・ステラ・ラビス(ファラの父親)

 スラー・ミスト・レイン(僕の上司)

 ディザリア・エルス・プリースト(破壊教)

 ナオ・ラヴ・キリュウ(リセルの弟でディザリアのチームメイト)

 デッドロック・ブラッドバイド(冒険者)

 ミカグラ・ツキコ(デッドロックさんの相棒)

 リセル・ラヴ・キリュウ (ローザリアのギルド受付)

 ディーラ・ストライウス (ミトラの町のギルド員女)

 デルメオ・ザック・デルタ(ミトラの町のギルド員男)

 フデ = インフェニティ―・ダーク・ロード・ウミノメ・キング・ジョージ四世ファイナルモード・ディスティニー(没落魔王)

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